絶対女王シフィオンテクが宿命の対決を制しローマ大会優勝!「本当に誇りに思うし、幸せにも感じている」<SMASH>

女子テニスツアー「イタリア国際」(5月7日~19日/イタリア・ローマ/クレーコート/WTA1000)は現地19日にシングルス決勝を実施。第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド/世界ランク1位)が、第2シードのアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/同2位)を6-2、6-3で下し、同大会2年ぶり3度目の優勝並びにツアー通算21勝目を飾った。

前週の「ムチュア・マドリード・オープン」(スペイン・マドリード/WTA1000)決勝でも対戦した両者。この時はシフィオンテクが7-5、4-6、7-6(7)でサバレンカに勝利し、節目のツアー20勝目を手にしていた。再び実現した今回の頂上決戦では「しっかりとプレッシャーをかけることができたように思う」と語った通り、シフィオンテクが絶対女王らしい強さを示して宿命のライバルをねじ伏せた。

強烈なリターンを起点にポイントを重ねていったシフィオンテクは、序盤の第3ゲームで早くもブレークに成功。以降も安定したプレーを継続して相手に流れを渡さず幸先よく第1セットを先取する。第2セットでは第2ゲームで計5度ものブレークのピンチを全て凌ぎ切ったシフィオンテク。自身は第7ゲームで値千金のブレークを果たすと、第9ゲームでもサバレンカのサービスを破り、1時間29分で勝利を収めた。
全試合ストレート勝ちという圧巻のパフォーマンスで2大会連続優勝をつかみ取った22歳の絶対女王は、勝利者インタビューで試合内容を振り返り、「今日はマドリード決勝とは少し違う感覚だった」とコメント。「一生懸命努力し、正しい考え方をしていれば、優勝はできるはずだとなんとなくわかっていた」と前置きしつつ、喜びの言葉をこう続けた。

「頂点に立つために、大会を通して非常に集中し、規律を保ってプレーできたことがうれしい。(決勝では)相手にプレッシャーをかけ続けることができた。自分を本当に誇りに思うし、幸せにも感じているわ」

ちなみに女子選手で同じ年にマドリードとローマを制すのは、2009年のディナラ・サフィーナ(ロシア/元1位)と13年のセレナ・ウィリアムズ(アメリカ/元1位)に次ぐ史上3人目の快挙だ。

シフィオンテクにとっては1週間後に開幕を迎える「全仏オープン」(5月26日~6月9日/フランス・パリ/四大大会)での大会3連覇に向け弾みの付く結果となったことだろう。ローランギャロスでもどんなプレーを見せてくれるのか注目が集まる。

文●中村光佑

© 日本スポーツ企画出版社