小野寺元防衛相、台湾問題絡めて「敵基地攻撃能力」の必要性を改めて強調―香港誌

香港誌の亜洲週刊はこのほど、自民党安全保障調査会の小野寺五典会長(写真)が8日にフォーリン・プレスセンターで行った日本の安全問題を扱った講演の状況を紹介する記事を発表した。

香港誌の亜洲週刊はこのほど、自民党安全保障調査会の小野寺五典会長(衆議院議員、元防衛相)が8日にフォーリン・プレスセンター(FPCJ)で行った日本の安全問題を論じた講演での、毛峰東京支局長との質疑応答などを紹介する記事を発表した。以下はその主要部分の日本語訳だ。

小野寺会長はいわゆる「台湾有事」について、「日本と関係がないとは言えません」として、「中国が台湾に侵攻すれば、米国は台湾を支援します。日本は米国の同盟国であり、米国から何らかの支援を求められれば、私としては日本は協力すると考えます。また、日本の領土である与那国島は台湾からわずか100キロしか離れていません。台湾周辺で何らかの衝突が起きれば、日本の西部の島々にも及ぶことは必至です。日本自身の安全保障にも関わるわけです」と述べた。

亜洲週刊が強力な反撃能力の早期確保を強調した理由を質問すると、小野寺会長は「日本を攻撃するミサイルは相手国から発射されるからです。これを防ぐ唯一の方法は、相手国内にあるミサイル基地に反撃することです。とにかく防御のためだけにです」と述べた。小野寺会長は、東アジアは新たな冷戦構造に向かっており、衝突が起きる可能性があるとの認識を示し、そのような衝突が起きないように抑止力を高めることが急務だと主張した。

小野寺会長はまた、中国に対する「見せ方」について、影響を回避するために「やるだけで言わない」のではなく、「明言してはっきりと行動する」べきとの考えを示した。

なお、小野寺会長が言及した「相手国内にあるミサイル基地への反撃能力」には「敵基地攻撃能力」との名称が定着していたが、自民党安全保障調査会は21日の全体会合で、名称を「反撃能力」に変更する提言をまとめた。変更後の名称については複数の意見があり、小野寺会長が絞り込みを一任されていたという。(翻訳・編集/如月隼人)

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