メジャー史上初「61」をかけた3m シェーン・ローリー「これは行けると思った」

メジャー記録の更新は逃がしたが優勝争いに名乗り(Darren Carroll/PGA of America)

◇メジャー第2戦◇全米プロゴルフ選手権 3日目(18日)◇バルハラGC(ケンタッキー州)◇7609yd(パー71)

メジャー史上最少ストローク「61」が懸かったシェーン・ローリー(アイルランド)の最終18番(パー5)、3m強のバーディパットは惜しくもカップの手前で左へと切れた。

「うまく読めたけど、しっかり打てなかった。『62』を打って一番ガッカリしたのって、誰なんだろうね。でも、1分1秒を楽しんだよ」。その瞬間は優勝を逃したかのように天を仰いで悔しがったが、メジャー最少タイの「62」。通算13アンダーで首位と2打差の4位にジャンプアップするビッグスコアとなったことは間違いない。

同組のジャスティン・ローズ(イングランド)とそろって2番から4連続バーディを先行。5番でローズが「きょうの君から栄誉を勝ち取るには、どうすればいいんだ?」と苦笑した勢いは衰えない。「お互いを高め合うことができた。とてもクールだったよ」。同伴競技者のプレーにも背中を押され、大会記録にあと1ストロークと迫るハーフ「29」をマークした。

最終18番の1打目は右サイドのラフへ(Darren Carroll/PGA of America)

14番(パー3)で10m近いバーディパットがカップに消えた時点で「これは行ける」と手応え十分。ティショットが右ラフに入った18番はライが悪く、優勝争いを見据えたレイアップもセミラフに転がる不運もあった。

3週前の「チューリッヒクラシック」でロリー・マキロイ(北アイルランド)とペアを組んで優勝。「パッティングを“温める”ことができれば、危険な存在になれるはずだとシーズンを通して感じていた」というフィーリングは、メジャー3日目の好プレーで確信に変わりつつある。2019年「全英オープン」に続くビッグタイトルへ「1勝するのも素晴らしいことだけど、複数回はちょっとレベルが違うんだ」と気合をみなぎらせた。

<全米プロのハーフ最少ストローク>
28/ブラッド・ファクソン(1995年/リビエラCC・4R前半)
29/フレッド・カプルス(1982年/サザンヒルズCC・1R後半)、ギビー・ギルバート(1983年/リビエラCC・2R前半)、ジョン・アダムス(1995年/リビエラCC・1R前半)、ジャスティン・ローズ(2013年/オークヒルCC・2R後半)、岩田寛(2015年/ウィスリングストレイツ・2R後半)、ケビン・キズナー(2018年/ベルリーブCC・2R前半)、シェーン・ローリー(2024年/バルハラGC・3R前半)

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