【夏場所】元琴恵光の尾車親方が引退会見 思い出の一番は白鵬戦「相撲をやってきて良かった」

引退会見を行った元琴恵光の尾車親方

大相撲夏場所8日目(19日、東京・両国国技館)、元幕内琴恵光で4日目の17日に現役を引退した尾車親方(32)が国技館内で会見した。尾車親方は「昨年の九州場所でヒザをケガしてしまって、そこから回復を目指していたんですけど、その中でまた腰のヘルニアが重なり(3月の)大阪場所では自分の思うような相撲を取ることができなかった。そこで決断をしました」と引退を決めた経緯を説明した。

思い出の一番には2021年名古屋場所の横綱白鵬戦を挙げ「横綱と結びで戦った一番。負けてしまったんですけど、入門した当時は結びで取ることは想像できなかった。(結びで)一番しか取れなかったけど、あの時間がすごく報われたというか。相撲をやってきて良かったという気持ちになった」と振り返った。

今後は部屋付き親方として後進の指導にあたる。第2の相撲人生へ向けて「今まで経験したことを受け継いでいけるように、一人ひとりに合った指導をしたい。稽古場だけが稽古じゃない。自分は1日24時間、365日を相撲に目を向けることを自分は意識してやってきた。そこをアドバイスしてければ、一人でも多くの強い力士が誕生すると思う」と意欲を見せた。

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