フランスの大手ラグジュアリーブランド「ルイ・ヴィトン」の広告キャンペーンに起用された男子テニス界のレジェンド、ロジャー・フェデラー氏（スイス／元１位／引退）と、ラファエル・ナダル（スペイン／元１位／現305位）の２人が、インタビューで見せた仲睦まじいやり取りが大きな反響を呼んでいる。
同キャンペーンの撮影動画では、フェデラー氏とナダルが共にルイ・ヴィトン独自のモノグラム（２つ以上の文字を組み合わせ、独自に図案化したもの）を配したバックパックを背負い、イタリアのドロミテ山脈を登る様子を公開。その時に行なわれたインタビューでは２人が初めて出会った時のことが語られている。
まずインタビュアーが「お２人は初めて出会った時のことを覚えていますか？」と尋ねると、ナダルは「ああ覚えているよ。彼は覚えていないだろうけど」と笑みを浮かべながら回答。「覚えてないなあ。いつだっけ？」と質問したフェデラー氏に対し、ナダルは「ロジャーがウインブルドン（イギリス・ロンドン／芝／四大大会）で初優勝した時だった。2003年だったね」と答えた。
直後に「僕は君に優しく接したかな？」と聞いてきたフェデラー氏に対して、ナダルが「あなたは少し横柄な態度だった」と冗談めかして言い放つと、ここで２人は爆笑。その後改めてナダルは「正直に言うと、あなたはとても親切だった。僕がツアーでプレーし始めた頃で、あなたと話すのはとても恥ずかしかったけど、本当に優しく接してくれた」と当時を振り返った。
ちなみに当該インタビュー映像は、海外テニスメディア『The Tennis Letter』が５月18日に更新した公式X（@TheTennisLetter）にて公開されており、これを見たユーザーからは「２人のGOAT（“史上最高の選手”の意）のプレーを見られて幸運だった」「これ最高！」「彼らの友情は素晴らしい」など温かいコメントが殺到。いいね！ の数も約3000件に達している。
ツアーでの40度もの対戦を経て“テニス史上最高”と称されるライバル関係を築き上げたフェデラー氏とナダル。そんな２人のかけがえのない友情が垣間見えた絶妙な掛け合いにファンも興奮させられたようだ。また近いうちにどこかで共演する姿を見たいものである。
文●中村光佑
