JR西、京阪神都市圏で「増収見込まない」運賃体系見直し わかりやすくシンプルに

323系 2024年04月22日撮影

JR西日本は2024年5月15日、京阪神都市圏における運賃体系の見直しを発表しました。同地域内での運賃体系を統一し、わかりやすくシンプルなものとすることを追求するもの。改定時期は2025年4月1日から適用とのことで、すでに認可申請が国土交通大臣に提出されています。

今回の見直しでは、現行の「大阪附近の電車特定区間」を変更、新たに京阪神都市圏全域を対象とする運賃水準が設定されます。この改定により、運賃が値上げとなる区間と値下げとなる区間が生じますが、全体としては運賃収入の増加は見込まれていません。

現行の電車特定区間は、大阪環状線内を含むエリアですが、今回の改定ではこれを拡大、京阪神都市圏全域を対象とすることで、都市圏内での輸送サービスの均一化が図られます。新たに電車特定区間に含まれるのは兵庫県では網干や新三田、京都・滋賀方面では野洲や亀岡、堅田、その他、関西空港なども含まれるようになります。併せて、電車特定区間のうち「大阪環状線内」の区分を廃止します。

新たな電車特定区間の適用区間

©JR西日本

これにより、現行の大阪環状線内の賃率13.25円、電車特定区間の15.50円、幹線(拡大区間)の16.20円は、新たに統一され、すべて営業キロ1kmにつき15.50円に。これに、バリアフリー料金も加算され、現行、電車特定区間で最も安い初乗りが140円のところ、新運賃では150円になりますが、現行の幹線区間では総じて値下げとなります。

今回申請している普通旅客運賃

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営業キロ 10km までの普通旅客運賃

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