取材ノート 本気で頑張る人との出会い

 陸上競技の実業団を立ち上げた小牧市の中小企業を取材した。年間売上高は約50億円。実業団の運営は容易ではないが、社長の社会貢献活動への強い意志で発足した。メンバーは、リオ五輪に出場経験のある選手や国内の競技大会優勝経験者、陸上系ユーチューバーとして活躍する選手ら3人。
 話を聞くと、五輪出場経験のある選手は以前、大手企業の実業団で活躍したが、けがをしてから思うような結果が出せずフリーとなった。しかし、それでも陸上を諦めず、自費で練習を重ねる中、小牧の中小企業の社長と出会い、実業団を発足。その後、有望な後輩選手に声をかけて3人の選手がそろった。
 目標を訪ねると、いずれの選手も「パリ五輪出場を目指します」と迷わずに語った。社長は「本気で頑張る人を応援することで、社員も意識を変えてほしい」と話した。
 世界を見据えて戦う人と話したことで、自分も目標を持って頑張らねば、と気が引き締まった。
 ■武居 皇弥(たけい・こうや)北海道美唄市出身。4年間働いた岐阜県を離れ、4月から本社勤務。建設・不動産、食品、県政を担当。当面の目標は「5キロ減量」にする。

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