つばさの党〝ネットから排除〟の深刻ダメージ 黒川代表の獄中立候補プランも苦戦必至

つばさの党幹事長の根本良輔(左)と黒川敦彦代表

つばさの党はネットからも排除され、壊滅に追い込まれるのか。衆院東京15区補選で他陣営への妨害行為で逮捕された政治団体「つばさの党」の黒川敦彦代表、根本良輔幹事長、杉田勇人組織運動本部長の3人が19日、送検された。SNSでの発信を強みとしてきた同党だが、BANされるのが時間の問題となってきた。

公選法違反(自由妨害)の疑いで逮捕された17日以降も、黒川容疑者や根本容疑者のXは更新されている。25万人以上の登録者を抱えるユーチューブ「ちゃんねるつばさ・黒川あつひこ」も18日に同党の外山まき朝霞市議らが出演し、「不当逮捕」と訴えた。

Xやユーチューブのアカウントは共同管理されているとみられ、逮捕後も他のメンバーらが書き込みできるようになっている。この状況にネット事情に詳しい政界関係者は「ユーチューブやXなどはいずれBANされる可能性が高い」と指摘する。

警視庁は昨年、ガーシーをはじめ、暴露系や私人逮捕系ユーチューバーを軒並み逮捕し、ユーチューブやXのプラットフォーム側は収益をはがしたり、BANの措置をとってきた。

「つばさのユーチューブ収益は月数十万円程度とみられ、収益目的よりも自分たちの広報・宣伝活動で利用した側面が強い。広告収益が止められるだけならまだいいほうで、アカウントが削除されたり、作れなくなることが一番の痛手になる」(同)

つばさの支援者は19日、都庁前で逮捕に抗議する街宣活動を行った。この様子は支援者のユーチューブチャンネルなどで配信されたが、周知されていないアカウントからのため、再生回数は激減した。

黒川氏は7月の都知事選に立候補を表明しており、同党は勾留が続いたとしても〝獄中立候補〟させる意向だが、ネットを使った空中戦を封じられる公算が大きくなってきた。

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