大谷翔平移籍後初のサヨナラ打 課題の得点圏を克服!

チームメートに祝福される大谷翔平(ロイター=USA TODAY Sports)

ドジャースの大谷翔平投手(29)は19日(日本時間20日)に本拠地ロサンゼルスでのレッズ戦に「2番・DH」で先発出場し、延長10回に右前にサヨナラ適時打を放ち、4打数2安打1打点だった。

延長10回にドラマが待っていた。二死一、二塁でマウンドは5番手の守護神ディアスだ。2球で追い込まれるもファウル2球で粘ったカウント1―2からの6球目、内角ヒザ元の94マイル(約151・3キロ)のフォーシームをバットで捉えると最後は右手一本で振り抜いた。打球速度100・3マイル(約161・4キロ)のライナーは右前で弾んだ。客席は大歓声、ナインから水をかけられるなどもみくちゃにされたが笑顔だ。

「単打でいいので何とかヒットで終わらせたいと思ったのでいい形で終われて良かったと思います。(ディアスは)独特の球筋なので何とか食らいつくイメージで何とかバットに当てたいと思っていた」

サヨナラ打は2020年9月4日のアストロズ戦以来、2度目。移籍後初だ。

相手先発は初対決の剛球右腕のグリーン。初回一死無走者はカウント1―2からの4球目、外角高めの98・8マイル(約159キロ)のフォーシームにバットは空を切った。3回二死一塁はカウント1―1からの3球目、外角高めの86・1マイル(約138・6キロ)のスプリットを逆方向へ打ち上げたが、平凡な左飛に倒れた。2―1の5回二死二塁は左足をかすめる死球で出塁した。移籍後初死球だ。

2―2の8回先頭は3番手の左腕モルと対戦。カウント2―2からの5球目、外角低めの81・7マイル(約131・5キロ)のスイーパーを引っ張りボテボテのゴロが一塁手の前に。ベースカバーに入った投手と競走になったが、快足を飛ばして一瞬早く一塁を駆け抜け、内野安打とした。

期待された一発は出なかったが、ここまで打率2割2分5厘と課題とされていた得点圏でサヨナラ安打。チームに勝利をもたらした。前日、コントラレス(ブルワーズ)に6毛差で明け渡した首位打者を1日で奪還。試合終了時点で打率(3割5分3厘)、本塁打(13)、安打(66)、OPS(1・081)、長打率(6割5分8厘)、長打(30)、塁打(123)などでナ・リーグトップを走っている。大谷は止まらない。

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