早稲田は「文武両道でかっこいい」 憧れの「W」を胸に…高校2冠ルーキー林美希が示す無限の可能性

女子1部・100メートル障害に出場した早大・林美希【写真:中戸川知世】

陸上・関東インカレで輝いた選手たち 女子1部・100メートル障害/早大・林美希(1年)

9日から4日間、行われた陸上の第103回関東学生競技対校選手権(関東インカレ)。2年ぶりに国立競技場で開催された熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は女子1部・100メートル障害に出場した早大・林美希(1年)。初の対校戦、決勝で自己ベストを更新し、13秒40(追い風0.5メートル)で準優勝した。全国高校総体(インターハイ)では七種競技とともに2年連続2冠を達成した注目のルーキー。「ハードルを知りかけている」と話す18歳が無限の可能性を示した。(取材・文=THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂)

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チーム一丸で挑む対校戦。林は憧れの「W」を背負い、13秒40で1年生ながら準優勝を果たした。自己ベストも2年ぶりに更新。「自分の走りに集中できた。なかなか状態が上がらない中で自己ベストを更新できて、すごく嬉しい」と笑顔が弾けた。

中京大中京(愛知)では、2年生からインターハイで七種競技とともに2年連続の2冠を達成。大学では「ハードルに集中して専門性を高めていきたい」と100メートル障害に絞った。「高校の時よりもよく考えるようになった」と成長を実感。練習の意図を把握し、動作の改善にも取り組んでいる。「ハードルを知りかけているところ」という言葉からは無限の可能性を感じられる。

憧れの「W」を胸に駆け抜けた林【写真:中戸川知世】

「文武両道でかっこいい」と憧れを抱き、早大に入学。「先輩たちも優しくて、競技に打ち込める環境。寮生活にも慣れて楽しく過ごしている」と充実感を漂わせる。初の対校戦を終え、「能力の高い人が集まっている。そんなチームを背負って走れるのは光栄なこと」とはにかんだ。

今季の目標としていた自己ベスト更新を早くも達成し、「次は13秒3台を出したい」と新しい目標も設定した。伸びしろ十分の18歳。えんじ色に彩られた4年分のキャンバスに、成長の余白は十分すぎるほどにある。

THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe

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