「意味が分かると怖い…! クルマの写真」 危険すぎる「小キズ」ジムニーでの実体験レポ

フロントガラスにできた1.5cmほどの傷。あと5mm大きいと結果はまた違ったものに(撮影:酒井 天里)

アウトドアシーズン到来! これからたくさん自分の愛車で出かけたいと考えている人も多いだろう。そんな人にこそ気をつけて欲しいのが、走行中の飛び石などによって生じる「フロントガラスの傷」だ。

傷がついてしまったら、たとえ1cm程度の小さなものであっても軽視してはいけない。走行中の振動や車体のねじれなどによって大きな割れに発展する恐れがあるのだ。

今回は、実際筆者の愛車であるジムニーのフロントガラスに傷がついてしまった経験とともに、もしもフロントガラスに傷がついてしまったらどうすればいいのか? ということを紹介したい。

■フロントガラスに汚れ? と思ったら傷だった

筆者は今年の4月初旬頃、登山や川下りをしようと関東から紀伊半島に愛車のジムニーで向かっていた。その道中、フロントガラスに付着した「小さな汚れ」が気になった。ウォッシャー液で洗浄して拭き取ろうとワイパーを動かしたのだが、汚れは取れない。おかしいなと思い、車を路肩に停めてよく確認してみると、汚れではなく打痕からヒビが延びるような形で1.5cm程の「傷」がついていた。

はじめての経験だったので、どのくらい深刻なものか分からなかったのだが、調べてみると、「補修しないと走行中の振動や車体のねじれで大きなヒビ割れに発展する恐れがある」とのことだった。

すでに紀伊半島の奥地まで来てしまっていたため、頭を抱えたが、大きくなると困るので、近くで補修してくれそうな店を探した。何件か電話したうちの1軒が2日後であれば補修可能と言ってくれた。幸い日程に余裕があったので、2日間ほど近くにあった「小船(こぶね)キャンプ場」で過ごした後、補修してもらうことにした。

ちなみに、いつ頃傷がついたか? だが、思い返してみると傷に気付く数時間前に山間部を走行中「コンッ」と何かが車体にぶつかった音がした。その時前を走る車がいたので、その車が跳ね上げた飛び石でフロントガラスに傷がついたのだろう。

そして2日後、無事店で補修をしてもらうことができた。補修にかかった時間は1時間程度だった。専用のレジンを注入して硬化させるとのことだが、施工後はほとんど傷が目立たなくなり驚いた。費用は1か所で1万5千円。高い出費となってしまったが、大きな割れに発展してしまうよりかは断然マシだ。

ちなみに今回の傷はギリギリ補修可能なサイズだったそうで、2cmを超えるとなるとフロントガラスを交換しなければならない可能性が高いそうだ。また、傷がついた位置も真ん中よりだったのが不幸中の幸い。端に近いと補修は不可とのこと。交換の場合は10万円を超える費用がかかるとの話だったので恐ろしい。

■フロントガラスに傷がついたらどうすればいい?

① 応急処置をする

フロントガラスの傷を発見したら、すぐにお店に持っていきたいけれど、筆者のように出先の場合は中々難しい。そんな時にやっておきたいのが応急処置だ。その中でもすぐに実践できるものを紹介する。

手順としては、まずフロントガラスについた傷周辺の汚れと油分を水や中性洗剤などを使って丁寧に拭き取ろう。完全に乾いた後、幅広のセロハンテープで傷を覆うように貼る。これだけなのだが、傷に雨水や汚れが入らないようにするのが重要とのことだ。

② 業者に依頼する

傷は問題ないように見えても、時間が経つと大きくなる可能性が高い。また、温度変化によるガラスの伸縮や振動によって一気に拡大することもある。

そのため、なるべく早く業者に依頼して補修してもらうことが必要だ。応急処置はあくまでその場しのぎにすぎないので、その後は放置しないのが鉄則だ。

■ジムニーのフロントガラスは傷がつきやすい?

ジムニーはフロントガラスが直角に近いため、一般的な斜めガラスの車と比較してダメージを受けやすいということを修理の際に言われた。しかし、石の軌道や大きさはケースバイケースのため、どんな車でも飛び石被害の可能性はあるし、注意して走行すべきだ。

未然に防ぐ方法として、前の車との「車間距離」を十分にとって走行するということが大切だ。安全運転としては基本中の基本だが、山間部などで遅い大型車の後ろを走る時はついつい車間距離が詰まってしまう時もあるだろう。そういった時でも常に安全に運転をすることで飛び石の被害を受けないようにしよう。

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