米臨界前核実験 バイデン米大統領に抗議文 黒岩祐治知事ら神奈川の首長「核軍縮・不拡散に逆行」

神奈川県庁(資料写真)

 米国が核爆発を伴わない臨界前核実験を実施したことを受け、神奈川県の黒岩祐治知事と県市長会の松尾崇会長(鎌倉市長)、県町村会の湯川裕司会長(山北町長)は20日、連名でバイデン米大統領宛てに抗議文を送った。

 抗議文では、臨界前核実験の実施を「核兵器廃絶を願う世界の人々の期待を裏切り、国際社会の核軍縮・不拡散の取り組みに逆行する」と批判。県と県内全市町村の総意として、いかなる国のいかなる形態の核実験にも反対の意志を明確にし「核軍縮と恒久平和に向け、今後一切の核実験を行わないよう強く要請する」としている。

 在日米大使館にメール送付したほか、郵送の手続きも取った。横浜、川崎、相模原市なども抗議文を送付した。

 米政府は臨界前核実験を米西部ネバダ州の核実験場で14日に実施し、成功したと発表した。バイデン政権下では3回目の実施となった。

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