寝る2〜3時間前に食べると眠りの質が上がる食材とは?医師監修【疲れない体をつくる睡眠のコツ】

なかなか眠れない、夜中に目が覚める、何時間寝てもスッキリしない……、そんな悩みのある方に内科医の工藤孝文さんがアドバイス。疲れにくい体をキープする睡眠のコツとは?

\\あなたの声をお待ちしております//
↓↓をクリックしてアンケートへ
【読者アンケート実施中!】ハマっていることも、お悩みごとも、大募集!!

眠れない人はマイ入眠儀式をもとう

睡眠は日中にたまった疲れを回復する休息タイムであり、寝不足が続くと疲労はたまるばかり。ところが「目が冴えて寝つけない」「夜中に起きると眠れなくなる」という声も。

「眠れないのは自律神経の交感神経がたかぶり、脳が覚醒している証拠です。副交感神経を活性化させると交感神経のたかぶりを抑えられ、脳の緊張が緩んで眠くなります。そこでおすすめなのが、副交感神経を活性化する入眠儀式をもつことです」

リラックスできる音楽を聴いたり、気持ちが安らぐ香りをかいだり、入眠儀式は自分が落ち着けることなら何でもOK。

「眠れないときにマイ入眠儀式をすると脳にα波が出現して副交感神経が優位になり、眠りにつきやすくなります。単調なことでも脳にα波が表れるので、あえて退屈するような本を読むのもいいですね」

眠りにまつわる知っ得コラム

睡眠不足は肥満の原因に

「睡眠不足になると食欲を抑えるホルモン、レプチンの分泌量が減り、食欲の増すことがわかっています。また原始時代、人間にとって夜は動物に襲われる危険と不安のときでした。その記憶がDNAに刻まれているのでしょう。夜は脳が本能的にストレスを感じます。それを抑えるために、食べることでリラックスしたいという欲求が強くなります。起きていると、つい食べ物に手が伸びてしまうわけです」

よい眠りと照明の関係

「照明が明るすぎたり、スマホの強い光を見たりすると眠りを誘うメラトニンの分泌が止まり、脳が覚醒して眠れなくなります。快眠のためには就寝前のスマホはNG。寝室はリラックス効果がある暖色系のダウンライトや間接照明がおすすめ。寝室は心が落ち着く明るさにして脳と体をリラックスさせ、寝るときはできればすべての明かりを消して真っ暗な状態にすると安眠しやすくなります」

夕食にあと一品足すならキムチ

「キムチには、神経伝達物質、GABAを生成する乳酸菌が億単位で含まれています。GABAには疲労回復効果や興奮抑制、ストレス緩和の作用もあり、睡眠の質をよくします。キムチの原料である唐辛子には入眠を助けるカプサイシンが豊富に含まれているので、就寝2〜3時間前に食べるとなおのことよく眠れるように。ただし、唐辛子の摂りすぎは脳が興奮しますので適量を心がけて」

※この記事は「ゆうゆう」2019年9月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。


監修者
工藤内科院長 工藤孝文

福岡大学医学部卒業後、海外留学を経て、大学病院や地域の基幹病院に勤務。現在は福岡県みやま市の工藤内科で診療にあたる。生活習慣病や漢方治療、ダイエット治療など、幅広い専門性を生かして地域医療に力を注ぐ。『「凍らせしじみ」ダイエット ダイエットのキモは肝臓にあった!』(扶桑社)など著書多数。

© 株式会社主婦の友社