環境省審議官 新潟水俣病被害者と面会-謝罪も「大臣は式典参加せず」タスクフォース意義に疑問の声【新潟】

環境省審議官 新潟水俣病被害者と面会

環境省で水俣病を担当する審議官が来県し、県内の被害者団体と面会しました。熊本県で職員が被害者の発言をさえぎった問題をうけて、環境省は「水俣病タスクフォース」を設けて真摯に取り組む姿勢を示していますが、被害者からはその意義を問う声も上がりました。

新潟水俣病患者会と面会したのは、環境省の「水俣病タスクフォース」実務責任者である前田光哉審議官。冒頭、職員が水俣病被害者のマイクを切った問題を謝罪しました。
■前田光哉審議官
「今回の不適切な問題について、水俣病に関わるすべての皆様に対しまして私からおわびを申し上げたいと思います。どうも申し訳ございませんでした。」

県内の被害者は、新潟水俣病の公式確認から59年を迎える31日の式典に伊藤環境大臣が出席するよう求めていますが、前田審議官は国会会期中のため国定勇人政務官が出席すると、これまでと同じ説明を繰り返しました。
■新潟水俣病被害者の会 小武節子会長
「九州の方は(式典に)ちゃんと行っている、私はそれが納得いかない。」

さらに「水俣病対策に省内横断的に取り組む」として、13日付で設置したタスクフォースの意義についても質問が相次ぎました。
■味岡申宰弁護士
「全体的な解決に向けてどうするかというところに向けて設営されたと考えているが、そこはそれでよろしいでしょうか。」
■前田光哉審議官
「全面解決に向けた取り組みを進めることに関して、まず今の段階でどんなことが言えるのかこれを環境省の中で意識を統一していく。」
■皆川栄一原告団長
「ただ大臣に伝えますとそういう気持ちしかないんだなと。患者の気持ちをもっともっと伝えていかなければならない。」

伊藤大臣は、式典とは別の日に被害者との懇談の場を設けるとしていて、前田審議官は6月23日の国会閉会後、できるだけ早い時期に設定したいと回答しました。

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