【3か月予報】梅雨の大雨&夏にかけて猛暑のおそれ!今見直したい対策とは

この夏にもラニーニャ現象が発生か?

2024年5月10日発表のエルニーニョ監視速報によると、春の間にエルニーニョ現象が終息に向かい、秋にかけて平常の状態が続く可能性があるものの(40%)、ラニーニャ現象が発生する可能性が高い予想(60%)となっています。ラニーニャ現象が発生すると、日本の夏は、平年より気温が高くなることが知られていて、北日本では、統計的にも有意となっています。
不確実ながらラニーニャ現象が発生し、地球温暖化による高温状態がこの夏の天候に影響を及ぼしそうです。

日本の夏を支配する太平洋高気圧は、日本の南の海上で張り出しを強めることに加え、さらに上空のチベット高気圧も日本の南の海上で重なるでしょう。
このため、6月は沖縄・奄美や西日本を中心に、7月は西日本だけではなく関東や東海にも範囲を広げ、暖かく湿った空気が流れ込みやすくなるでしょう。

気温の特徴は?「高温多湿」がキーワード

南から暖かな空気が流れ込みやすいため、全国的に8月にかけて気温は平年より高いでしょう。①太平洋高気圧②上空のチベット高気圧が二段重ねとなり、背の高い高気圧となって本州付近を覆うため、東・西日本と沖縄・奄美は厳しい暑さとなりそうです。
ただ、冷涼な空気を送り込むオホーツク海高気圧は、直近ではないと発生の予想が難しいため、北日本の気温は平年並みに推移する可能性もあります。

梅雨時期の雨の量は多い!梅雨末期だけではなく梅雨入り前後も大雨の可能性

高気圧の縁を回るように暖かく湿った空気が流れ込み、前線を活発にさせるため、梅雨期間中の降水量は多くなる見込みです。
降水量が多くなりやすいのは、6月は沖縄・奄美と西日本太平洋側で、7月は西日本に加え、関東や東海も範囲が広がるでしょう。
昨年2023年7月は秋田など北日本日本海側も局地的に大雨が発生し、外水氾濫や内水氾濫の被害に見舞われました。また、6月初旬は台風2号が本州の南の海上を通過し、四国から東海で線状降水帯が発生し、梅雨入り直前だった関東では2日間で平年の6月の降水量の2倍を超える雨量が観測されました。
梅雨末期はもちろん、梅雨入り直前や梅雨入り直後も、全国どこでも大雨が発生する可能性があります。最新の天気予報を確認するようにしてください。

いまから実践!大雨や暑さの対策とは?

①大雨対策
大雨シーズンを前に自宅や学校、職場近くのハザードマップで災害の危険度を確認しておきましょう。避難所へ向かうルートも確認し、危険な場所がないか確認することも大切です。
また、家の前の側溝や排水溝、バルコニーの雨どいなどは、掃除をして、水はけをよくすることで、増水のリスクを減らすことができます。非常用持ち出し袋の中身もいま一度確認しましょう。
梅雨時期前に確認しておきたい気象に関する用語は、こちらのページで確認をしてみてください!
②暑さ対策
梅雨の晴れ間や梅雨明け直後は、年間で最も熱中症による緊急搬送者数が多くなる時期です。本格的な暑さを前に、体を暑さに慣らす「暑熱順化(しょねつじゅんか)」を意識しましょう。
有酸素運動は毎日30分程度を目安に行ない、シャワーだけで済まさず入浴するなど、汗かきの練習をすることがポイントです。具体的な方法はこちらのコラムを参考にしてみてください。

<参考・引用>
・気象庁「向こう3か月の天候の見通し」(閲覧日:2024年5月21日)
https://www.data.jma.go.jp/cpd/longfcst/kaisetsu/?region=010000&term=P3M

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