南阿蘇鉄道、株主総会で全線復旧の方針確認

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熊本地震からの復旧などについて報告があった南阿蘇鉄道の株主総会=高森町

 熊本地震で被災し、運休が続く第三セクター南阿蘇鉄道は29日、高森町役場で取締役会と株主総会を開いた。28日に2億円の復旧調査費が閣議決定されたことを受け、全線復旧を目指すことを確認。2期連続の黒字となった2016年3月期決算を承認した。

 同鉄道は高森-立野間の17・7キロのうち、立野駅付近の被害が大きく、鉄橋のゆがみや路盤の陥没などがあった。調査は国土交通省が直轄で行うことが決まっている。

 取締役会では、余震による地盤や構造物のずれが収まっているかどうかの詳細調査が必要とみられると報告。社長の草村大成高森町長は「国の調査費措置に感謝する。職員一丸となって運行再開を目指したい」と述べた。

 16年度3月期決算は、外国人観光客の増加などで前期比3・3%増の1億1882万円。経常損失は1304万円だが、補助金や基金の繰り入れで純利益84万円を確保した。

 利用者数は前期より約1万6千人増の25万7172人。外国人は約3万人増え6万8201人だった。鉄道事業の営業収益は2・8%増の1億1585万円。営業費用は11・4%増の1億3186万円で、営業損益は1591万円だった。

 4月14日から続く運休で収益が激減し、16年度の事業計画は大幅な変更が必要となり、提出を先延ばしした。(堀江利雅)