「与党3議席」獲得か、阻止か 参院選神奈川選挙区、10日投開票

 第24回参院選は10日、投開票を迎える。安倍政権の経済施策「アベノミクス」の評価や憲法改正、安全保障政策などの是非が問われる。改選定数が3から4に増えた神奈川選挙区には、12人が立候補し、全国屈指の激戦区となった。推薦候補を含め自民、公明両党で「与党3議席」を獲得できるか、2人を擁立した民進党など野党勢力がそれを阻止できるか注目される。

 各候補者は、18日間にわたる選挙戦最終日の9日、大票田の横浜、川崎の両市内を中心に最後の訴えを行う。

 自民党は、比例代表からくら替えした現職で元女優の三原じゅん子氏がトップ当選を狙う。元みんなの党で無所属現職の中西健治氏も自民党の推薦を受け、同党麻生派などに支えられ再選を目指す。

 公明党は改選議席が増えたため新人の三浦信祐氏を擁立し、初当選を狙う。自民から推薦を受けている。

 結党後、初の大型選挙となった民進党は、旧民主出身で現職の金子洋一氏の議席死守に加え、比例からくら替えした旧維新出身の元職の真山勇一氏が議席を狙う。

 共産党は昨春の統一地方選躍進の勢いに乗り、新人浅賀由香氏が18年ぶりの議席獲得を目指す。

 おおさか維新の会は公募の新人丹羽大氏で党勢拡大を狙い、社民党は新人の森英夫氏が初当選を目指す。

 日本のこころを大切にする党新人の清水太一氏や、政治団体「幸福実現党」新人の壹岐愛子氏、同「支持政党なし」新人の片野英司氏、無所属新人の佐藤政則氏も支持拡大を図る。

 神奈川新聞社の選挙戦終盤の総合調査(3〜5日実施)では、高い知名度を背景に三原氏がリードし、支持基盤を固めている三浦氏が続き、真山、金子、浅賀、中西の4氏が横一線で競り合う展開。ただ、調査段階で約4割超の有権者が態度を決めておらず、情勢は流動的となっている。

 6月21日現在の県内有権者数は758万9282人(男378万1710人、女380万7572人)で前回参院選の選挙時登録(2013年7月)から19万8635人増えた。

© 株式会社神奈川新聞社