「野球できる奇跡…」 夏の甲子園熊本大会開幕

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選手宣誓する第二高の倉岡直輝主将=10日午前、熊本市中央区の藤崎台県営野球場(横井誠)

 「再び大好きな野球ができる奇跡をかみしめ、前を向いて戦い抜くことを誓います」-。10日、開幕した全国高校野球選手権熊本大会。開会式の選手宣誓は、2年連続で第二高主将が務めた。大役を担ったのは倉岡直輝主将。3分近い宣誓を終え、「すごく視線を感じて、あらためて注目される大会ということを実感した」と、ほっとした表情を見せた。

 熊本地震で校舎などが被災した。運動場などにも車中泊の車が並んだ。約3週間、練習できなかったが、部員は各自で避難所のボランティアなどを行った。倉岡主将は高校や近くの東町小で、支援物資を周辺の高齢者宅に運ぶなどした。

 「こんな時に野球をやっていいのかな」という思いもあったが、被災者たちから「頑張れよ。応援に行くぞ」と声をかけられ、吹っ切れた。宣誓文には「一球一球に魂と感謝の思いを込め、全力プレーで県民の復興の力になる」と盛り込んだ。

 11日に熊本農との初戦を迎える。「スタンドにいる部員も、保護者の方も全員が一丸となって戦う。最後まであきらめないプレーで感動を与えたい」と表情を引き締めていた。(嶋田昇平)