県内各党県組織が総括 追加公認に自民「困惑」

 自民党県連の小此木八郎会長は、公認の三原じゅん子氏が100万票超の得票で圧勝し「目標だった県内18小選挙区すべてでトップの得票だった。支持してくれた県民に感謝したい」と充実感を漂わせた。自民推薦で選挙を戦い、当選後に党が追加公認を発表した中西健治氏については「公認も推薦も地方組織の議論を経て本部に申請するもの。本来の筋道でなく、困惑している」とわだかまりをのぞかせた。

 公明党県本部の上田勇代表は三浦信祐氏の当選に「新人で厳しい戦いの上、候補者が多く、票が分散したが、おおむね期待通りの成果を得た」と評価。神奈川で与党が3議席を確保したことに「政治の安定、継続性が重要だと県民に理解してもらえた」と総括した。

 「2人擁立」に踏み切り、真山勇一氏が再選を果たす一方、県連代表の金子洋一氏が惜敗した民進党。県連の石上俊雄代表代行は「内部でさまざまな議論があったが、政権交代可能な党を目指す上で、4人区で複数擁立をしないと党勢は拡大していかない。金子さんが敗れたのは悔しいが、課題を検証し、次につなげたい」と話した。

 共産党県委員会の田母神悟委員長は、浅賀由香氏が僅差の次点で18年ぶりの議席獲得に届かなかったことに「大健闘だが、もう一段高い所を突き破る力を付けないと、当選を勝ち取ることはできない」と悔しさをにじませた。市民団体の支援や生活の党から推薦を得たことには「貴重な経験。今後に生かしたい」と話した。

 社民党県連合の高橋八一副代表は、結果を2013年の参院選と比較し「厳しい選挙は変わらないが、神奈川選挙区候補者の得票はほぼ同じだった一方、比例票は県内で伸ばすことができた」と評価。県連合代表の福島瑞穂副党首が議席を守ったことには「選挙区候補と連動して、力を入れて押し上げることができた」と話した。

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