守った!! れんがの煙突 高森町の山村酒造

©株式会社熊本日日新聞社

ひびが入った上部3メートルを切り取り保存された山村酒造の煙突と山村唯夫社長=高森町

 日本酒「れいざん」で知られる熊本県高森町の山村酒造に130年ほど前からそびえ、地域のシンボルとして親しまれるれんが造りの煙突が熊本地震で破損したが、被害が大きかった上部を切断して保存された。山村唯夫社長(63)は「大事な遺産なので、長く残したい」と願う。

 同酒造は1762(宝暦12)年創業。煙突は明治時代に造られ、高さ約12メートル。酒米を蒸したり、「火入れ」で酒を加熱処理したりする際に使っていたが、熱源が電気や重油に代わったことでここ40年ほど使用していなかった。

 長年の風雨に耐えてきたものの、前震や本震でひびが入った。上部の約3メートルを切断したため、高さは約9メートルに。再び大きな揺れが来て破損しても、周囲にれんがが拡散しないよう工事も施した。

 山村社長は「この煙突は町の歴史の一つで、残すことで『私たちは大丈夫だ』というメッセージにもなると思う」と話した。(内海正樹)