熊本地震3カ月大西熊本市長に聞く 液状化被害「救済したい」

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「被災者の伴走型の支援をしていく」と話す大西一史市長=熊本市役所

 熊本地震の発生から3カ月を前に、熊本市の大西一史市長が熊日のインタビューに対し、宅地が液状化した被災者の支援策を検討していく考えを示した。一問一答は次の通り。

 -被災者の現状をどう見ていますか。

 「避難所から仮設住宅に移り、少しずつ日常を取り戻している人もいれば、いまだに避難所で暮らす人もいる。被災者の生活再建のスピードに応じて、伴走型の支援をしていく。支援が不十分だという声もあり、被災者の利益を最優先に、できる限り柔軟に対応したい」

 -具体的には何を考えていますか。

 「液状化など土地の被害を受けた人を何とか救済したい。宅地が地割れしているのに、家屋が大丈夫だから一部損壊というのはおかしい。財源の問題はあるが、(被災者の再建)費用を少しでも軽減できないか検討している」

 -復興に向けたまちづくり計画の策定を進めていますね。

 「単なる復興で終わらせず、老若男女に希望が持てる計画にしたい。防災的な視点を取り入れ、災害があっても大丈夫という安心感が持てるまちづくりをしたい。多くの公共施設が被災したが、例えば三つの施設をそのまま三つ建て直すのではなく、より効率的な視点を入れる。大胆に見直すチャンスだ」

 -本年度事業も見直していますね。予定には大型集客施設(MICE施設)を含む桜町再開発や、公約の事業もありました。

 「再開発計画も公約も、地震前のものだ。前提が変わったのだから修正しないといけない。復旧と被災者支援が最優先だ。優先順位をつけて対応する」

 -桜町再開発からの撤退もあり得ますか。

 「事業会社(熊本桜町再開発会社)に、地震の経験を踏まえて防災機能の強化を要望している。その上で事業は進める。あまり遅れると、熊本の経済全体に対する不安感も生まれる。市への投資意欲を減退させるわけにはいかない」

 -子ども医療費助成の拡充、小中学校へのエアコン設置は市長の公約でした。

 「医療費助成は被災者の経済的支援につながるのではないか。学校施設の多くが被災している。エアコンの設置は後回しになる可能性もある」

 -熊本城の修復については国と協議していますね。

 「市が主体性をもって進める。まずは観光客らの安全を最優先に考えて修復していきたい。その上で文化的な価値を守っていけば、観光的価値が生まれる。一日も早く観光客に見てもらう環境を整える。長期にわたる復元ビジョンを示すことも大事だと思う」