長期休園の熊本市動植物園 飼育員ら奮闘続く

長期休園が続く中でも、アフリカゾウのマリーのひづめを手入れする飼育員=熊本市東区
プールで元気に泳ぐホッキョクグマのマルル
ふ卵器で生まれたばかりのセキショクヤケイ
給排水設備が被災しているため、飲み水や清掃用の井戸水をタンクにくみ上げる飼育員
事務所の壁一面に張られた子どもたちからのお礼の言葉

 熊本地震で被災し長期休園が続く熊本市動植物園(東区)。園内には休園前とほぼ同じ100種類超の動物が暮らしており、飼育員たちは不便な環境の中で世話に奮闘、新たな命も生まれている。

 「来園者に希少動物を見てもらい、自然の大切さを伝えるのが私たちの役目。いつ再開できるのか先が見えないのがつらい」

 アフリカゾウ・マリーの前脚のひづめを手入れしていたベテラン飼育員の高田桂史さん(44)が、つぶやく。給排水が壊れているゾウ舎では、飼育員が毎日約1トンの水をポリタンクで運び入れ、飲み水や清掃に充てている状況だ。

 地震後、トラやライオンなど猛獣4種(計5頭)が他園に移動したのみで、ゾウのほか、ホッキョクグマ、チンパンジーなど700匹近くの動物が園内に残っている。4月14日の前震以降、アカカンガルーやホロホロチョウなど8種31匹の赤ちゃんも誕生した。

 園内にある動物管理センターの人工ふ化室では、飼育員の浅井葉月さん(21)がセキショクヤケイのひなを手のひらに乗せて見せてくれた。「飼育員が親代わりなので目が離せません」

 長期休園の中で始めた移動動物園では、「動物を触って癒やされた」「温かい気持ちになった」など、子どもたちから多くの声が寄せられた。その声を掲示した事務室で、飼育員の草野敬輔さん(47)は「子どもの笑い声のない園内は、やっぱり寂しい。移動動物園では私たちが逆に元気をもらっています」と話していた。(横井誠)

©株式会社熊本日日新聞社

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