熊本大生らがニーズ、不安など仮設入居者へ聞き取り 益城町

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飯野小団地での聞き取り調査で、入居者の話を聞く熊本大の学生たち=19日、益城町

 熊本地震で甚大な被害を受けた熊本県益城町で、熊本大の学生らが応急仮設住宅の入居者への聞き取り調査を進めている。今後建設が予定される災害復興住宅への入居希望など住民のニーズや生活上の不安を把握する狙い。町が12月に予定する町復興計画策定を見据え、秋までに全戸調査を終える考えだ。

 熊大が被災地で展開する復興支援プロジェクトの一環。今後、復興とまちづくり支援の拠点「ましきラボ」を益城町内に置き、行政と住民をつないで集いの場の創出や情報発信などに貢献し、町復興計画の策定に協力する。

 震災復興デザインプロジェクトチームの円山琢也准教授(39)=環境学=が学生とともに2人一組で1世帯ずつ訪問。被災状況や仮設住宅が終了する2年後の住まいの希望、現時点で困っていることなどを聞き取っている。

 19日は円山准教授と学生3人の計4人が炎天下、飯野小団地で活動した。妻と2人で暮らす男性(64)は「全壊した家の地震保険金を、今あるローンに回すか、家の再建費用に回すかで悩んでいる」「生まれ育った益城を離れたくない」と、苦しい胸の内を打ち明けていた。

 聞き取りは6月末から始め、20日までに赤井、津森、広崎、飯野、安永の5団地103戸で終えた。1世帯につき10~20分を予定しているが、2時間ほど話し込む入居者もいたという。

 「町内で自宅の再建を望む人が多い。マイカーを持たない人には買い物が不便という声もある」と円山准教授。「抱えている不安や愚痴も吐き出してもらいたい。1時間でも2時間でもじっくり話を聞かせてほしい」と協力を呼び掛ける。

 現在、調査員を務める学生は15人。19日の調査に加わった工学部4年の渡邉萌[はじめ]さん(21)と川野倫輝[ともき]さん(22)は、「被災者は今の生活をどうするかで精いっぱいで、今後のことを考える余裕がない気がする。会話を通して、少しでもストレスの発散になれば」と話している。

 ただ、町内の仮設住宅は整備中の1285戸を超える見通しで、調査員の不足が課題となっている。このため県内外の大学との連携も含め、全戸調査の達成を目指すという。(後藤幸樹、浪床敬子)

トピック平成28年熊本地震

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