逆境越えて全国へ 益城町の学童軟式野球「飯野少年クラブ」

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乙女タイガース(上下白のユニホーム)と合同練習をする飯野少年クラブの選手たち=甲佐町の乙女小
チーム初の全国大会出場が決まり、「お世話になった人たちに恩返しの1勝を届けたい」と誓う飯野少年クラブの選手たち

 熊本地震で甚大な被害を受けた熊本県益城町の学童軟式野球クラブ「飯野少年クラブ」が7月末、初めて全国大会に出場する。普段のグラウンドが使えず、甲佐町のチームの支援を受けながら汗を流すメンバーは、「勝利して応援してくれる人や親へ恩返ししたい」と気合を入れている。

 メンバーは町内の飯野小、広安小、広安西小から集まる19人。練習場だった飯野小運動場は地震後、避難者の車でいっぱいに。5月中旬には空きスペースで練習を再開したが、運動場で仮設住宅の建設が始まった。

 甲斐雅彰監督(42)は「どうしようかと途方に暮れた」。そんなとき「一緒にせんね」と声を掛けてくれたのが、小学時代から知り合いの北廣信[こうしん]さん(41)。北さんが監督を務める乙女タイガースの地元甲佐町の乙女小で、5月下旬から合同練習を始めた。

 飯野ナインは放課後、保護者の車に分乗して30分掛けて乙女小へ。飯野小6年山本明来[あきら]君の母久美子さん(41)は「練習場が見つかって野球ができると知った時にすごく喜んでいた。応援したかった」と話す。

 6月上旬に別の全国大会出場を争う県大会に出場。2回戦で優勝チームに敗れたが、徳島で開催される「阿波おどりカップ」代表に選ばれた。県軟式野球連盟は「被災地の逆境に負けず、ひた向きに頑張る姿を評価した」と理由を挙げる。

 チームを支援しようと、地域住民やOBからは寄付が集まった。「みんな被災して苦しいはずなのに応援してくれる。一つでも多く勝ちたい」と飯野小6年の石金和眞主将。自宅の小屋で避難生活を送る同級生の柏原佑哉君は、「大好きな野球ができれば、小屋での生活はへっちゃら。一緒に練習してくれたタイガースのみんなに、勝ったよと報告したい」と誓う。

 阿波おどりカップは30日開幕。飯野クラブの初戦は31日、2回戦で徳島と鳥取代表の勝者と対戦する。(後藤幸樹)

トピック平成28年熊本地震

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