被災乗り越え実り祈る 阿蘇・国造神社で御田祭

御仮屋から国造神社まで戻る白装束の「宇奈利」ら=26日、阿蘇市

 阿蘇市一の宮町手野の国造神社(宮川経幸宮司)で26日、御田祭があった。陽光に輝く青田の間を神幸行列が練り歩き、熊本地震に見舞われても変わらぬ阿蘇地域の伝統を見物客に示した。

 神々が稲の成長を見て回り、今年の豊作を祈る国指定重要無形民俗文化財「阿蘇の農耕祭事」の一つ。同神社は地震で鳥居に亀裂が入り、灯籠10基も倒れるなどの被害を受けた。

 神事の後、神幸行列は道案内の神「猿田彦」を先頭に神社を出発。みこしを担ぐ「駕輿丁[かよちょう]」や、供物入りのひつを頭上に載せた白装束の「宇奈利[うなり]」など60人が、独特のリズムの太鼓に合わせてゆっくりと約1キロ先の御仮屋まで歩いた。

 御仮屋では駕輿丁が田歌を奉納した後、氏子らがみこしの屋根に稲を投げて今年の作柄を占った。

 宮川宮司は「今後も阿蘇の伝統を守り続けたい」。山鹿市から訪れた無職原口了子さん(78)は「普段通りの祭りの姿に安心しました」と盛んにシャッターを切っていた。(上杉勇太)

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