地震被害住宅、9割以上 益城町

©株式会社熊本日日新聞社

 熊本地震で震度7が2度襲う観測史上例のない災害に見舞われた熊本県益城町で、町内の住宅計1万312棟のうち9割以上の1万155棟が被害を受け、損壊がなかったのはわずか157棟にとどまることが27日、分かった。町域の広範囲で1メートル以上の地盤沈下も起きており、復興の大きな課題となりそうだ。

 町の調査によると26日現在、住宅の全半壊は5507棟(全壊2686棟、半壊・大規模半壊2821棟)で全体の過半数。一部損壊も4割超の4648棟に上る。店舗や小屋など住まい以外の建物も、8613棟のうち全半壊が2898棟、一部損壊が2988棟で、約7割が被害を受けている。町は倒壊家屋の解体・撤去だけで、2年近くかかるとみている。

 一方、県の被災宅地危険度判定によると、益城町内の宅地1万408カ所のうち、地盤の液状化や崩壊、亀裂などで「危険宅地」と判定されたのは14日現在で1233カ所。県全体で判定されたのは2713カ所で、半数近くが益城町に集中している。これらの宅地では地盤強化など対策が不可欠。特に活断層付近では、住民は住み続けるかどうかの判断も迫られる。

 住宅や店舗などのほか、役場庁舎や総合運動公園、文化会館、町民グラウンドといった町内の公共施設もほとんどが被害を受け、立ち入り禁止中の木山中など全7小中学校も被災。建物以外にも、町中心部を東西に貫く県道熊本高森線で一部通行止めが続き、町道も一定規模の陥没・亀裂が180カ所以上で発生。橋は19カ所で崩落・損壊している。

 町は調査を続けており、被害の全容は把握できていないが、西村博則町長は「復旧には現時点で少なくとも700億円近くかかる」とみている。(浪床敬子、後藤幸樹、池田祐介)