崩れた石垣 雑草茂る武者返し 熊本城無人の夏

手入れができない状態が続き、雑草に覆われた石垣=28日午後、熊本市中央区(高見伸)
天守閣は石垣が崩落して入口をふさぎ、基礎部分もむきだしになっている
雨水による地割れの拡大を防止する白いシートで覆われた天守前広場

 石垣に茂る草、草-。約2カ月半ぶりに報道陣に公開された熊本城。被害の拡大は見られなかったものの、手入れができない石垣は雑草に覆われ、寂しさを一層募らせた。

 記者やカメラマン約30人は、西櫓[やぐら]門から入城。飯田丸五階櫓から東側へ進み、天守前広場、宇土櫓、頬当[ほほあて]御門などを見て回った。

 大きな亀裂がある天守前広場は、白い防護シートで覆われ、雨水による地割れの拡大を防止している。「本震後、梅雨や余震の影響はほとんど見られない」と熊本城調査研究センターの職員。石垣や櫓の被害に大きな変化は見られなかったが、崩落の爪痕はそのまま。通常ならば、手入れが行き届いているはずの石垣は所々に雑草が生い茂り、観光客がいない「静かな夏休み」を迎えなければならなかった熊本城の悲哀を物語っているようだった。

 一方、城内からは、熊本ホテルキャッスルの大型懸垂幕(縦約30メートル、横約21メートル)の「熊本城」が見え、「お城からお城が見える」と話題に。同センター副所長の網田龍生さん(51)は「復旧の過程は、熊本城そのものを学べる時間。お城への関心を深め、復旧の後にもつなげたい」と話した。(飛松佐和子)

©株式会社熊本日日新聞社

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