地震トラブル解決図ります 県弁護士会が「ADR」

 熊本県弁護士会紛争解決センターは、熊本地震に伴う近隣住民や賃貸借に絡むトラブルについて、裁判手続きによらない調停を図る「震災ADR」を始めた。弁護士があっせん人となり、当事者間の話し合いによるトラブル解決を目指す。

 ADRは民事裁判と違って、迅速で柔軟な解決が可能なため、全国各地の弁護士会が導入。県弁護士会は2009年度から、交通事故や契約トラブルの申し立てを受けている。

 熊本地震では、被災地で「隣家の瓦が落ちて自宅が破損した。修理代を求めたい」「損壊した借家を大家に修理してほしい」などのトラブルが多く、6月中旬に受け付けを始めた。通常は申し立てに手数料1万円(税別)が必要だが、震災関連は無料で受け付ける。

 紛争の相手方が応じなければ、ADRは実施しない。応じた場合は、熊本市の県弁護士会館などで3回をめどに弁護士が双方の主張を聞き、合意可能な解決案を示す。

 合意した解決金額に応じた成立手数料(解決額が100万円以下なら8%など)を双方で折半してセンターに払うが、個別の事情によって最大30%の減額もある。

 25日までに、家屋損壊などをめぐる18件の申し立てがあり、半数以上で相手方が話し合いに応じたという。同センターの松林清文弁護士は「被災者同士が裁判で争うよりも、ADRによる解決がなじむ」と利用を呼び掛ける。同センターTEL096(325)0913。(中村勝洋)

©株式会社熊本日日新聞社

紙面を彩った火の国球児たち

「夏の甲子園100回」を記念し、熊本出身のスターたちの〝球児〟時代を取り上げます。 第3弾は「打撃の神様」と呼ばれた川上哲治(熊本工出、人吉市出身)です。

ご購入はこちらから