県外自治体職員の短期派遣終了

人手に不安も

短期派遣の終了に当たり意見交換をする山口県職員と御船町職員=29日、御船町役場

 九州地方知事会を通して熊本地震の被災自治体に投入され、連絡調整や事務の補助などに当たってきた他県職員の短期派遣が、7月末で終了する。今後も他県から受ける中長期派遣の技術系職員の応援などは続くが、6月の豪雨でも被災した自治体などからは「人手が足りない」と不安の声が上がる。

 応援職員は個別の市町村から派遣を受けるケースもあるが、災害時応援協定に基づいて九州地方知事会が仲介して職員を派遣。熊本県や13市町村に19日現在、延べ4万5千人以上が投入された。

 災害対策本部の連絡調整や、避難所の運営、罹災[りさい]証明の被害認定調査などを担当。期間は原則1カ月以内だが、派遣元の府県や政令市は職員を交代し、派遣を続けてきた。阪神大震災の被災地、兵庫県から応援を受けた熊本県益城町が「ノウハウを一から教えてもらった。避難所での衛生マニュアルで感染症の発生を抑えられた」と評価するなど、大きな支えになったという。

 熊本県甲佐町が6月25日に受け入れを終了するなど、既に区切りを付けた市町もある。地震発生から3カ月余りが過ぎ、関連業務に一定のめどが付いたとして7月末の派遣の終了に各自治体が合意した。

 ただ、県内で3番目に多い延べ4940人を受け入れた御船町の藤木正幸町長は「6月の大雨が追い打ちとなり、被災はまだ続いている」と指摘。29日、応援に来ていた山口県職員の送別式では「町への愛情を感じた。この恩は一生忘れない」と送り出したが、今後の職員不足を不安視する。豪雨災害を受けた他の7市町と28日、人的支援や予算措置を内閣府に要望するなど、対応を求めている。

 20日に応援職員の受け入れを終えた南阿蘇村は「通常業務に加え、今後はさまざまな復旧工事が本格化する。ほとんどの職員が十分な休みが取れない現状を考えると、負担が増えないか心配だ」と話している。(池田祐介、堀江利雅)

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