【東北発、熊本に届け】被災体験者のアドバイス(中)

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何でも話してストレス発散を

 宮城県で活動する学生団体「情報ボランティア@仙台」の学生記者が、東日本大震災を経験した人たちに、熊本地震被災者へのアドバイスを聞き取りました。東北のブロック紙・河北新報(仙台市)が呼び掛け実現した企画「東北発、熊本に届け」を紹介します。


 宮城県仙台市の会社員大林紅子さん(53)は東日本大震災で故郷である石巻市を失った。

 震災から5日後の2011年3月16日、実家の様子と両親の安否を確認に石巻市へ足を運んだ。避難所に着くと女性に声を掛けられた。「私の家がなくなって…。もうどうやって生きていけば…」

 女性は泣きながら話し始めた。大林さんは女性の話を一切さえぎらずに聴き続けた。1時間ほどたつと「後ろ向きなことばかり言ってられないわね。頑張って生きるわ」と女性は笑顔を見せた。

 産業カウンセラーの資格を持つ大林さんは「相手の話を『聞く』のではなく『聴く』ことが大切」と言う。つまり、しっかりと心を傾けて相手の言葉を聴くこと。

 つらい状況にある人が、自分の気持ちを吐き出すことは、心の荷を一瞬であっても降ろすことになる。そんな時、下手な助言や慰めは必要ない。じっと耳を傾けること。それならば、誰にだってできるかもしれない。

 聴く側になった時は、相手が泣いても怒っても焦らずに、「うなずくだけでいい」と大林さんは言う。

 それだけでも震災のストレスやショックが和らぐと、東日本大震災の経験者は訴えている。(情報ボランティア@仙台学生記者 宮城学院女子大4年・及川愛結)=河北新報提供

 ◇おいかわ・あゆ 高校1年の時、東日本大震災で被災。大学では言語学を専攻し、授業で学んだことを生かして、情報発信に力を入れる。

連載東北発、熊本に届け 被災体験者のアドバイス

トピック平成28年熊本地震

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