中止の阿蘇への修学旅行 大阪の中学生が民泊で“実現”

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牧野であか牛に触れる梅香中の男子生徒たち=南阿蘇村

 熊本地震の発生で、6月の阿蘇への修学旅行を取りやめた大阪市の梅香[ばいか]中の生徒6人が3、4日、南阿蘇村を訪れ、農家に民泊して交流を深めた。阿蘇大橋の崩落現場などにも足を運び、被害を目の当たりにした。

 農家への民泊を仲介する阿蘇グリーンストックによると、阿蘇地域は「体験型」修学旅行を年間30校ほど受け入れてきた。しかし、地震後は全てキャンセルになった。

 梅香中も3年前から阿蘇へ来ていたが、余震が続く中、3年生171人の旅行先を長野県へ変更せざるを得なかった。そこで生徒たちは「南阿蘇のためにできることを」と募金を開始。集まった50万円を直接届けようと、夏休みを機に訪れた。

 3日は募金を長野敏也村長に手渡し、阿蘇大橋一帯や楼門が倒壊した阿蘇神社も見学。生々しい地震のつめ痕に、生徒会長の橋本倖輝[こうき]さんは「想像以上のすさまじさ」と驚いた。

 男女で2カ所に分かれた民泊では「農村の暮らし」を経験。4日は牛の繁殖農家、中村和章さん(36)宅で、生まれたばかりの子牛に目を丸くした。

 牧野にも案内され、あか牛の群れを間近にした大野遼さんは「都会で味わえない経験ばかり。同級生みんなで来たかった」と阿蘇の素晴らしさを実感していた。(潮崎知博)