連携狙う自治体、企業はビジネスチャンスに ポケGO配信1カ月

画像スマホ片手に円山公園に集まった人たち(18日、京都市東山区)

 スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」が、国内での配信開始から22日で1カ月を迎えた。京都市は観光振興のほか、歩行者や公共交通優先のまちづくりや健康増進、伝統産業の活性化など幅広い分野でポケモンGO(ゴー)を配信・運営するナイアンティックと連携するため、プロジェクトチームを今月中に発足させる。大津市も7月、ナイアンティックやゲームを企画したポケモン(東京)に連携を打診した。ご当地限定の珍しいキャラクターの開発や関連イベントの開催を通じて観光振興に役立てたい考えだ。

■集客に手応え、タクシーでツアーも

 行政に先駆け、集客に生かしているのは飲食店らでつくる京都向日市激辛商店街(向日市)。スマホの充電など加盟店独自のサービスをホームページで紹介するほか、今月上旬に開いた夏祭りでは商店街周辺のポケストップにポケモンを引き寄せる仕掛け(有料アイテム)を使った。副会長の清水幹央さんは「スマホ片手に長く滞在する人が多かった。屋台の飲食はほぼ完売し、経済効果は大きい」と手応えを話す。

 ビジネスの好機と捉える動きも出てきた。タクシー大手のエムケイ(京都市南区)グループは22日、ポケモンが出やすい場所を貸し切りタクシーで巡るツアーを発売した。「スマホを操作しながらの運転は危険。タクシーを使い安全に楽しんでほしい」とPRする。

■トラブルや事故、遊ぶ環境に課題

 一方、人気ゲームゆえのトラブルも相次ぐ。境内がポケストップに指定された八坂神社(東山区)は昼夜問わずゲーム利用者が詰めかけ、参拝者から苦情が寄せられた。ナイアンティックに指定の削除を2度要請したが、いずれも見送られたという。総務部は「静かに祈る場所である宗教施設でのゲームは控えてほしい。何とか理解してもらいたいが…」と困惑する。

 また、滋賀県では18日までに、運転中のゲームが原因とみられる乗用車の追突事故が2件発生。京都府でも車やバイクを運転中にゲームをしたとして、道交法違反(携帯電話使用)で府警に摘発された例が計21件あった。

 ナイアンティックは、事故の未然防止に向け、一定速度で移動している場合は運転中かどうかをゲーム画面で確認するバージョンアップ(更新)を行った。一時期の熱狂ぶりは沈静化したとはいえ、今後も人気が持続すれば運営側には引き続きトラブル対応が求められる。日本法人の村井説人社長は「適切に遊んでいただける環境づくりを今後も進めていきたい」としている。

■ポケモンGO

 スマートフォンのGPS(衛星利用測位システム)やAR(拡張現実)を活用した位置情報ゲーム。地図を見ながら街中を歩き、スマホの画面に合成映像として現れるキャラクターのポケモンを捕まえて遊ぶ。米グーグルから独立したナイアンティックと任天堂、同社関連会社ポケモンの3社が共同で企画し、ナイアンティック社が配信・運営している。7月6日から世界で順次配信が始まり、現在は90超の国と地域に拡大。配信後1カ月のダウンロード数は全世界で1億3千万。アプリは無料だが、ゲーム内での有料アイテム(道具)購入に伴う課金収入は200億円以上とみられる。

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