【リポート】辺野古から

「抗議活動に日当」は本当か

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日当のうわさに反論する安次富浩さん=18日、沖縄県名護市
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市民団体の男性の話に耳を傾ける反対派市民ら=18日、沖縄県名護市

 辺野古での抗議活動に参加している人には日当が出ている―。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する抗議活動を巡るうわさが、インターネット上などで広まっている。果たして本当なのだろうか。

 辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前。8月18日は午前中から市民ら約40人が集まった。参加者は女性が多く、年代は若い人からお年寄りまで幅広い。男性は既に退職した60~70代が目立つ。

 抗議活動をまとめる市民団体の男性が最近の辺野古を取り巻く状況を説明するのを、参加者は真剣な表情で聞いていた。話題によっては笑い声や拍手が出て、和やかな雰囲気だ。正午を過ぎると、持参した弁当箱を広げ、参加者同士で談笑しながら昼食。まるでピクニックのようだ。ずっと様子を見ていたが、日当が渡される場面は見当たらなかった。

 那覇市から来た当真嗣伎(とうま・しき)さん(74)に日当の話を聞いてみた。当真さんは「交通費も弁当代も自腹だ。そういう話を聞くと頭に来る」と不快な表情。自身は3カ月に1度、バスで片道1時間以上かけてゲート前を訪れる。「これ以上の基地は沖縄にいらない、との思いだけで通っている。お金の問題ではない」と強調した。夕方、当真さんは何も受け取ることなくバスで帰路に就いた。

 ネットの掲示板には「反対運動のバイトは良い金になる」「日当2万円に弁当が付く日もある」といった書き込みが散見される。現地の反対派によると、書き込みの影響なのか、実際に辺野古に来て「日当をもらえますか」と尋ねる人が時々、現れるらしい。

 毎日のように参加している伊波義安(いは・よしやす)さん(74)=うるま市=は、道路に座り込んで抗議していた際、排除しようとする機動隊員から「1日いくらもらっているのか」と挑発されたこともあった。「ここに集まっているのは活動家ではなく普通の生活者。時間を見つけ、自主的に足を運んでいる」と悔しがる。

 反対運動の中心的存在で、10年以上前から活動してきた市民団体「ヘリ基地反対協議会」の安次富浩(あしとみ・ひろし)共同代表(70)は「そもそも私たちには、日当を払えるだけの資金はない。現地で見てもらえば、何が本当か分かるはずだ」と語気を強めた。(共同通信=那覇支局・岡田圭司)

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