横浜ゆかり功績称賛 文化賞受賞6人へ贈呈式

 第65回横浜文化賞と同賞の文化・芸術奨励賞の贈呈式が17日、横浜市西区の横浜みなとみらいホール・小ホールで開かれた。式に招待された市民らが、芸術文化や社会貢献などの分野で活躍する横浜ゆかりの受賞者6人の功績をたたえた。

 横浜文化賞の「文化・芸術部門」は、宮川香山研究者・コレクターの田邊哲人さん(74)、「社会貢献・スポーツ部門」は、和裁士・横浜マイスターの鈴木榮治さん(71)、赤い靴記念文化事業団長の松永春さん(87)、黄金町エリアマネジメントセンター事務局長の山野真悟さん(66)が受賞した。

 若手や中堅を対象にした「文化・芸術奨励賞」は、指揮者の川瀬賢太郎さん(31)、スローレーベル理事長・ディレクターの栗栖良依さん(39)が選ばれた。

 受賞者らは、林文子市長から賞状やトロフィーを受け取り、それぞれ受賞の喜びを口にした。鈴木さんは「和装が文化として認められたことは、低迷する着物業界としてもこの上ない喜び」、栗栖さんは6年前の病気で右脚に障害が残ったが、横浜で社会復帰した経験を語り、「横浜の寛容さ、新しいものを受け入れる気質に助けられた」などと述べた。

 林市長は「受賞者の話を聞いて胸がいっぱいになった。芸術家に活躍の場を与え、子どもの情操教育などの取り組みも進めていきたい」と話した。

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