図書館、世界広がる 動物、歴史…調べて7作品 小田原でコンクール表彰式

 疑問や興味を持った事柄について小学生が図書館などで調べ、作品にまとめるコンクールの表彰式が23日、小田原市内で開かれた。動物や歴史上の人物、自然災害など、さまざまなテーマを取り上げた7作品が入選し、子どもたちに賞状が贈られた。

  利用者が漸減する図書館の良さや使い方を子どもたちに知ってもらい、得た知識を自分の考えにまとめる力も養ってもらおうと、市図書館と市教育委員会が共催し、市内在住・在学の小学生を対象に初めて企画した。

 「図書館を使った調べる学習コンクール」と題し、公益財団法人図書館振興財団(東京都文京区)が行う全国コンクールの地域版として開催。1〜6年生22人から23作品の応募があった。

 市長賞に選ばれたのは、市立国府津小4年の志村希美さん(9)の「ムササビに会いたい!」。キャンプ場の管理人から森にムササビがいることを教わって興味を持ち、好物や生息地、飛び方、モモンガとの違いについて、図鑑や写真集などを使って調べた。表彰式で、志村さんは「いつか本物のムササビに会えたらいいなと思う」と緊張した様子で話した。

 教育長賞には、邪馬台国の女王・卑弥呼についてまとめた市立片浦小4年の中村月咲さん(9)が選ばれた。弥生文化に関する史料などが展示されている大阪府立弥生文化博物館にも足を運び、「占いができたことや住んでいた場所などが分かっていないこと、中国の魏と仲が良かったことが分かった」と発表した。

 市長賞と教育長賞の2作品は全国大会に推薦され、入選作品は今後一般公開される予定。◇ その他の入選者は次の通り(敬称略)。

 【図書館長賞】中根はつ美【奨励賞】川嵜陽翔、菅原翼【佳作】吉田之仁、星崎悠

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