機構改革の条例案取り下げ 鎌倉市議会

 鎌倉市は20日、開会中の市議会12月定例会に提出していた機構改革の条例改正案を取り下げた。文化財保護と観光行政の連携強化などを目指していたが、議会側へ丁寧に説明する時間が必要と判断した。

 改正案には市教育委員会が所管する文化財部を、市長部局に新設する歴史文化観光部に移すことを盛り込んでいた。関連部門を一元化し、文化財を活用して観光の質を上げる施策を強化するのが狙いだった。

 文化財関連事業の権限は市教委に置いたままで「補助執行」の形を取るが、議会では「文化財部は本来、市教委に置くべき」などの意見が出ていた。市側は理解が得られていないとして議案を取り下げ、議会への説明を続けていく。

 改正案には▽行革推進課を部として新設▽大船駅周辺整備など担当の拠点整備部をまちづくり部に移管−なども盛り込まれていた。

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