「君の名は。」とコラボステージ イエモンは、さる年初出場にノリノリ ゆずも登場 紅白リハ2日目

 横浜を拠点に活動してきたロックバンド「RADWIMPS」が29日、初出場を決めた「NHK紅白歌合戦」のリハーサルを東京・渋谷で行った。2度行われた事前確認では、音楽を担当したアニメ映画「君の名は。」の劇中歌として制作した「前前前世[original ver.]」を熱唱。終盤には、映画の主人公・立花瀧と宮水三葉が互いを探すなどの印象的な場面を、新海誠監督が編集した特別映像も流され、世界観を再現した。

 〈心が身体を追い越してきたんだよ〉 ボーカル・ギターの野田洋次郎(31)が歌う歌詞の通り、躍動するステージ。初出場歌手を発表する会見で、野田は「小さいころからずっとテレビで(紅白を)見てきた。僕たちを初めて知った方、ずっと応援してくれている方に感謝を込めて演奏したい」と話した。

 バンドはギターの桑原彰(31)、ベースの武田祐介(31)、ドラムの山口智史(31)と2001年に結成。翌年2月に「関内B.B.STREET」(横浜市中区)で初ライブを開き、同8月に「音楽の甲子園」と全国の高校生が目指した高校生対象のバンドコンテスト「YOKOHAMA HIGH SCHOOL MUSIC FESTIVAL」でグランプリを獲得。音楽活動はもちろん、15年には野田が映画「トイレのピエタ」で主演するなど才能を開花させている。同9月にドラムの山口が持病のため休養するなど困難な時期もあったが、映画「君の名は。」で一躍全国区に。

 メジャーデビューをした11年前と同じ、11月23日に発売したアルバム「人間開花」は初週で20・4万枚を売り上げ、オリコン週間アルバムランキングで1位(12月5日付け)を獲得。現在も売り上げを伸ばしている。

 同じく初出場のロックバンド「ザ・イエロー・モンキー」は、バンド名にもある“さる”年を締めくくるステージに向け、「全員カツラじゃないのが奇跡」とジョークを飛ばすなど終始ノリノリ。ボーカル吉井和哉(50)は「再結成の年に初出場が決まり、逆に良かった。さる年ですし」と満面の笑みを見せた。本番では「JAM」を披露する。

 ほか、2日目の午前中には、今年7月に亡くなった永六輔さんが作詞した「見上げてごらん夜の星を」に、横浜市磯子区出身の男性デュオ「ゆず」が詞とメロディーを新たに加えた「見上げてごらん夜の星を〜ぼくらのうた」を、星が輝く演出の中で歌い上げた。絢香、水森かおりも歌声を響かせた。

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