「シルバー婚活」大津町で交流会

「幸せ」へ一歩踏み出して

画像50~80代の男女37人が参加した「シルバー茶話パーティー」。お互いに自己紹介をして、希望に合うパートナーを探す=大津町(画像の一部を加工しています)

 昨年12月、大津町で「シルバー茶話パーティー」が開かれた。50歳以上の独身男女がパートナーを探す婚活交流会だ。気軽に会える友人がほしい、第二の人生を共に歩む人を見つけたい-。参加者はさまざまな思いを抱いている。誕生したカップルからは「世界が広がった」と喜ぶ声も聞かれた。

 「家に帰ると1人。話し相手がほしい」「残りの人生を楽しまなきゃと思いましてね」-。参加したのは県内在住の50~80代の男女37人。華やかなスカートとジャケットを着た女性もいれば、普段着らしいトレーナー姿の男性もいる。会場は開会と同時に熱気に包まれ、笑い声が飛び交った。

 会のスタートは自己紹介から。男性がテーブルを順番に回り、女性全員とそれぞれ4分間ずつ会話をする。職業や家族構成、趣味、生年月日などを書いた自己紹介カードを見ながら、お互いの話を聞き、自分に合う相手を探す。

 会の主催は、同町に事務局のある認定NPO法人「はっぴぃ♡はっぴぃ」。会員登録した幅広い年代の婚活をサポートしている。

 50歳以上に対象を限定したのは2015年に続き2回目。「社会の高齢化に伴いニーズは高まっている」と江藤南美枝理事長(73)。前回は「70代で参加していいのか」と恥ずかしがる声もあったが、今回は積極的な参加者が増えたという。ただ、参加者によって求めるパートナー像に温度差はあるようだ。

 「熊本地震で1人は嫌だとつくづく感じた」と、元自営業の女性(70)は参加理由を話す。10年前に夫をがんで亡くし、現在は1人暮らし。「怖いと叫んでも誰も返事しない。近所のご夫婦がそろって家を片付けているのが、うらやましかった。本気で再婚相手を探している」と真剣な表情だ。

 約1年前に妻を亡くした元会社員の男性(69)は「時々、気軽にお茶でも飲める人が希望」と話す。同居する息子は仕事が忙しく、家には寝に帰るだけだという。「夜中にどうしようもない孤独を感じる。結婚までは考えられないが、趣味のゴルフを一緒に楽しめる人が見つけられれば」

 自己紹介の後はフリータイム。「好ましいと感じた人」と話す時間だ。最後に「もう一度会いたい人」を5人書いたカードを主催者に提出し、会は約3時間で終わった。

 直接の告白はなく、連絡先交換もNGだ。江藤理事長らがカードの内容をチェックし、その日のうちに電話で伝える仕組みだ。

 今回は7組のカップルが成立。1週間後のクリスマスに、このうち4組がそれぞれ“お見合い”をした。江藤理事長が立ち会って改めて自己紹介をし、2人で食事を楽しむ。その後は2カ月に1度、江藤理事長に状況を報告するという。

 60歳男性とカップルになった女性(55)は「参加には勇気がいったが、出会いがあって良かった。話しやすい女性の友人もでき、世界が広がった」と顔をほころばせた。一方、「お互いをよく知るのはこれから。子どもには内緒にしているし、まだ何とも言えない」(70代男女)と慎重な声もあった。

 江藤理事長は「パートナーがほしいと思った時がスタート。幸せに向けて一歩踏み出して」と話している。(清島理紗)

●はっぴぃ♡はっぴぃ 男女共同参画社会を目指すメンバーらが2008年設立。会員に登録すると月1回、ほかの登録者の生年月日、家族構成などが書かれた写真付きのファイルを閲覧できるほか、合コンに参加できる。登録、閲覧、合コン参加に各千円。成婚の場合は1人2万5千円の謝礼金が必要。16年12月現在、20~80代の620人が登録している(男女比はほぼ半数ずつ)。TEL070(2399)9259。

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