天守閣を守ろう 小田原城で小田原城訓練

 文化財防火デー(26日)に合わせた消防訓練が20日、小田原市城内の小田原城天守閣で行われた。市消防本部、市の職員ら計約40人が参加し、避難誘導方法などの連携を確かめた。

 昨年リニューアルした天守閣の2階中央展示室で出火したと想定。職員らは避難誘導、資料搬出、初期消火の3班に分かれ、観光客を避難させ、資料に見立てた段ボールを搬出するなどした。通報で駆け付けた消防隊員が放水し、5階(地上約30メートル)で逃げ遅れた観光客と市職員をはしご車で救助する訓練も実施した。

 訓練後、米山喜章小田原消防署長は「搬出や誘導の仕方の検討をお願いしたい」と備えの必要性を呼び掛けた。23日には尊徳記念館(同市栢山)や正恩寺(同市本町)などで防火指導を実施する。

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