《ブラジル》上院議長はレナン氏後継者か=最高裁、両院が仕事始め=ファキン判事、LJ報告官に前向き=下院議長選は本日2日

カルメン・ルシア最高裁長官(Jose Cruz/Agencia Brasil)

 ブラジル連邦最高裁は1日、1月19日に急死したテオリ・ザヴァスキ判事に代わるラヴァ・ジャット作戦(LJ)の新たな報告官の選出を行った。また、上院では1日、下院でも2日に議長選が行われるなど、同作戦の今後の行方を占う動きがはじまった。1日付G1サイトなどが報じている。

 最高裁、議会は共に1日が今年の始動日となったが、共に重要な決定を求められた1日だった。
 最高裁では、ラヴァ・ジャット作戦でのテオリ判事の後任を選ぶ作業が待っていた。
 1日付本紙でも報じたように、報告官はテオリ氏が在籍した第2班の判事の中からくじ引きで選出されるが、くじ引きには第1班からの移籍者も加わることになった。
 班の移籍は自己申告後に承認という形で行い、1日にエジソン・ファキン判事が移籍を希望する正式な文書を提出。カルメン・ルシア長官が1班の残りの判事4人にも意向を確認して移籍が成立した時点でくじ引きが行われる。
 最高裁は午後2時、カルメン長官による開廷宣言後、最高裁最古参のセウソ・デ・メロ判事とロドリゴ・ジャノー連邦検察庁長官による、テオリ氏への追悼スピーチからはじまった。セウソ判事は、過去の事例にとらわれず、自分自身の判断でラヴァ・ジャットの検証を行おうとしたテオリ判事の手腕を賞賛し、その努力に最高裁が報いるよう務めたいとした。
 最高裁はその後、昨年末に中断した、上下両院の議長や最高裁長官が被告となった状態で大統領代行を務められるかと、これらの職に就いている人物が被告となった場合にその職を辞すべきか否かの審理を再開した。このために、LJの後任報告官の選出は後回しとされたが、同件の審理はジウマル・メンデス判事の見直し要請で再度中断されることになった。
 また、上院議長選は、レナン・カリェイロス議長(民主運動党・PMDB)の後押しを受けたエウニシオ・オリヴェイラ氏(PMDB)と、ジョゼ・メデイロス氏(社会民主党・PSD)の争いとなった。1日午後5時現在ではまだ結果は出ていなかったが、1日付現地紙は一様に、エウニシオ氏優勢は揺るがないと報じていた。
 なお、レナン氏は隠し子への保健の不正受給の件で被告になっているほか、ラヴァ・ジャットでも多数の容疑がかけられ、いつでも被告になりうる状態だったが、任期切れのため、最高裁での継承権問題の対象からは外れた。
 下院の議長選は2日に投票が行われるため、1日は23時まで立候補を受け付けるにとどまったが、午後3時現在、3人が出馬を届け出ている。現状では現職のロドリゴ・マイア議長(民主党・DEM)とロジェリオ・ロッソ氏(PSD)の争いが予想されている。

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