被害軽減の知恵多数 3日まで震災対策技術展

 災害時の被害軽減に役立つ製品やシステムを集めた震災対策技術展が2日、横浜・みなとみらい21(MM21)地区のパシフィコ横浜で始まった。スマートフォン用の避難アプリや災害対応ロボット、家庭用シェルターなど、相次ぐ災害の教訓を踏まえた新たなアイデアが数多く提案されている。入場無料、3日まで。

 実行委員会によると、200超の団体・企業が約千品目を紹介。専門家によるセミナーもあり、備えのヒントを学ぶこともできる。

 家庭用シェルターは、住宅の倒壊に耐える強度と津波の際も沈まない浮力を確保しながら、押し入れにちょうど収まる形状に工夫したタイプが注目を浴びた。

 非常食のコーナーには、25年の長期保存が可能なパスタやクラッカー、加熱せずに食べられるレトルト食品などが並び、試食して味を確かめる人が目立った。耐震化や地盤改良の工法、豪雨による浸水を防ぐ止水板、救助用機材や備蓄品も展示されている。

 日本地震工学会の目黒公郎会長は講演で「防災対策をコスト(費用)からバリュー(価値)に」と訴え、企業や自治体、地域などに創意工夫を促した。

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