膝に違和感「ぴきっ」と音が鳴る 半月板損傷など可能性

 48歳の女性です。半年ほど前に右膝に、痛みはないものの、ひねられているような違和感があり、階段を上るときに「ぴきっ」と音が鳴るようになりました。整形外科でレントゲンを撮りましたが、何ともないと言われました。その後、左膝も階段を上る際に音が鳴るようになりました。このまま様子を見て大丈夫か、何か予防法はないのか教えてください。(福井市)

【お答えします】福井県済生会病院 整形外科 稲谷弘幸医長

 ■半月板損傷など可能性

 膝関節で音が鳴る病気として、頻度の高いものに、変形性膝関節症や膝蓋大腿関節症、半月板損傷などがあります。レントゲンで異常がなかったということであれば、半月板損傷の可能性が高くなりますが、関節軟骨がすり減る初期の関節症ではレントゲンで異常が認められない場合もあります。

 半月板は膝関節において大腿(だいたい)骨と脛骨(けいこつ)の間に、内側と外側に対になっている三日月状の軟骨組織です。レントゲンで確認できるのはカルシウム成分を含んだ骨組織が主であり、軟骨組織である半月板は通常、レントゲンでは見えません。半月板は加齢とともに関節軟骨と同様にすり減っていきますが、負荷がかかって裂けると、関節の骨が引っかかって違和感や音を生じることがあります。

 ■持続するならMRI検査を

 レントゲンで異常が見つからない場合、骨以外の組織である半月板、関節軟骨、靭帯や滑膜に異常がある可能性が高く、MRI(磁気共鳴画像装置)検査が有用です。ご相談の方は両膝に症状が生じていますが、MRIで検査できるのは片方ずつです。

 半月板損傷で一般に手術が必要と考えられるのは、関節に水がたまったり、関節の運動でひっかかったりする症状です。これらの症状がない場合は、様子を見ることが多いですが、数カ月しても持続する場合は他の原因との判別も含めてMRIで詳しく調べることをお勧めします。

 音が鳴る原因によって治療法も予防法も異なりますが、半月板損傷の予防法としては、適正な体重を維持することや、しゃがんだり立ち上がったりする時に膝をひねらないことです。

 半月板損傷の手術は一般に下半身麻酔で行い、関節鏡という器械を用いて関節内を観察し、傷んだ半月板を確認して、どんな形で傷んでいるかによって、部分的に切除したり縫合したりします。皮膚には1〜2センチの傷が2カ所生じるのみで、1泊2日の入院となります。

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