魅力、回遊性向上へ 三浦市・城ケ島にハイキングコース

 三浦市・城ケ島の魅力や回遊性の向上に向けて、島南部のハイキングコースが整備される。地元団体が主体となって取り組み、市が県の交付金を活用して支援。市は2017年度当初予算案に関連経費約1750万円を盛り込んだ。釣り堀開設などに続き、県が進める事業「新たな観光の核づくり」を加速させる。

 城ケ島は近年、観光地として注目が集まっている。ガイドブック「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」(13年)は城ケ島を二つ星で紹介した。

 12年には県が、横浜や鎌倉、箱根に次ぐ「新たな観光の核」の候補地に、三崎地域とともに認定。島内では、海上釣り堀「J’sフィッシング」のオープンや実証実験でのレンタサイクルポート設置など魅力向上に向けた取り組みが進められてきた。

 市観光商工課によると、17年度中に整備されるコースは、島東側のウミウ展望台から西側の城ケ島灯台付近までをつなぐ高台の約1キロ。コース内で眺望を楽しむ場所の整備や、手すりの設置といった坂道の安全確保などを想定する。灯台付近の階段状の坂道については、みうら観光ボランティアガイド協会から手すりの設置を求める声が挙がっていた。

 今後は地元の城ケ島区などでつくる活性化協議会が具体的な案を検討し、17年度当初から同区を中心に整備に着手する予定。同課は「ハイキングコースから見える景色など城ケ島の魅力を歩いて感じてもらい、島内の東西の回遊性向上につなげたい」と話している。

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