乗客、緊急時「心配」 日豊線特急ワンマン化

利用客の不安解消やワンマン化の課題検証のため、半年間乗務する車内案内係員。正面ドアの上部には、増設された「SOSボタン」や防犯カメラが見える=4日午前、特急「にちりん」車内

 県民の不安がくすぶる中、JR九州は4日、ダイヤ改正に合わせて、日豊線大分-宮崎空港間(213キロ)4両編成の一部特急に「ワンマン運転」を導入した。運転士のみで安心安全な運行が維持できるか。県民の目が光る。

 延岡市の実家から宮崎学園短期大に通う畑田しおりさん(20)=保育科2年=は、通学で日常的に列車を利用。「沿岸部を走っているので、いざ災害があった時、運転士1人というのは怖い」と不安を口にする。

 車掌が乗務しないワンマン化は、運転士が停止位置の確認とドアの開閉、駆け込み乗車客がいないかといった業務を代行する。これまでにワンマン化してきている普通列車より車両が多く、利用客の乗降を目視できないケースもあるため、運転士はモニターで確認するなど業務が増えた。

© 株式会社宮崎日日新聞社