UACJ、最大560億円を資金調達 公募増資で財務体質強化

UACJ(社長・岡田満氏)は3日、公募増資と劣後ローンにより最大560億円の資金調達を実施すると発表した。新株発行と株式の売り出しにより最大約160億円、劣後ローンで400億円を調達する。調達資金はコマーシャル・ペーパー(CP)の償還資金に充当するほか、設備投資資金や有利子負債の返済に充当する考え。

UACJは新たに普通株式を4783万株発行するほか、オーバーアロットメントによるものとして最大717万株を売り出す計画。これにより最大160億2859万9千円を調達する考えで、その資金全額を1月にUATHから引き受けた増資額(206億円)を調達した際に発行したCPの償却に充てる。現在の同社発行済み株式総数は4億2828万1934株だが、最大で5500万株増加する。公募増資の払い込み期日は3月21~24日のいずれかの日となる。また今月中に劣後ローンにより400億円を調達する。

UACJはこの数年間、海外製造拠点での大規模な増強投資やM&Aを決定してきた。直近では昨年11月にタイと米国で生産能力の増強投資を実行している。今回の増資により財務体質を強化する。

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