メキシコ主砲、急転敗退に大憤慨「なんてダメな大会なんだ!」

第4回WBCの1次ラウンド(R)D組のプレーオフ進出を巡り、大混乱が生じた。12日(日本時間13日)に行われた同組最終戦でメキシコがベネズエラに11-9で勝利。これにより、3連勝のプエルトリコに次いで、メキシコ、イタリア、ベネズエラが1勝2敗で並んだ。

メキシコ代表のエイドリアン・ゴンザレス【写真:Getty Images】

失点率の解釈が混乱呼ぶ…ド軍主軸のA.ゴンザレスは怒り、試合前に“誤情報”も

 第4回WBCの1次ラウンド(R)D組のプレーオフ進出を巡り、大混乱が生じた。12日(日本時間13日)に行われた同組最終戦でメキシコがベネズエラに11-9で勝利。これにより、3連勝のプエルトリコに次いで、メキシコ、イタリア、ベネズエラが1勝2敗で並んだ。WBC公式ツイッターなどは試合直後、大会規定による当該チーム間の失点率により、メキシコとイタリアのプレーオフ進出を伝えたが、その後、急転。ベネズエラとイタリアが進出することが発表された。まさかの1次R敗退となったメキシコの4番、A.ゴンザレスは「なんてダメな大会なんだ!」と怒りをぶちまけた。

 まさかの“逆転”でメキシコの敗退が決まった。

 この日のベネズエラ戦に11-9で勝ち、1勝2敗でメキシコ、イタリア、ベネズエラの3チームが並んだ。大会規定では、当該チーム間の対戦で1イニングにおける失点率が高いチームを最下位で決める。

 試合終了時点では

○イタリア 20失点/19回 失点率1.053
○メキシコ 19失点/18回 失点率1.056
○ベネズエラ 21失点/19回 失点率1.105

 との成績により、「イタリアとメキシコのプレーオフ」と大会公式ツイッターなどが伝えていた。

 しかし、試合終了から30分以上たって事態は急転した。

メキシコ主砲は憤慨「2点差で勝てば明日、試合することになると我々は伝えられていた」

 メキシコは9日(同10日)のイタリア戦で9-5と4点リードの9回に5失点し、9-10で逆転サヨナラ負けしていた。しかも、1死も取れなかった。当初は、カウントして計算されていたこのイニングを除外したようで、総イニング数が減った結果、失点率が悪化。ベネズエラと入れ替わって最下位となった。

 失点はカウントされるが、失点したイニングはカウントされない――。

 複雑なルールに翻弄されたメキシコの4番、A.ゴンザレスは憤慨。ドジャースの主軸を務めるスラッガーは1安打1打点で勝利に貢献した試合後、自身のツイッターで「なんてダメな大会なんだ!」と怒りをぶちまけた。

 さらに「試合前、2点差で勝てば明日、(プレーオフで)試合することになると我々は伝えられていた」とつづった。誰から伝えられたかは不明だが、誤情報でプレーオフ進出条件を正確に認識できていなかったことを明かした。

 3戦目にして日本ハム・レアードの3ランなど、NPB助っ人陣の大活躍もあって勝利をもぎ取ったメキシコ。難解なルールに振り回され、大会から姿を消すことになった。

【D組同率3チーム、当該対戦の失点率】

○イタリア 20失点/19回 失点率1.053
○メキシコ 19失点/17回 失点率1.118
○ベネズエラ 21失点/19回 失点率1.105

© 株式会社Creative2