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希望高く前へ、東海大で卒業式 犠牲学生に学位

画像卒業式で昨年4月の熊本地震の犠牲者を追悼し、黙とうする卒業生ら=19日午後、熊本市の東海大松前記念総合体育館(上杉勇太)

 熊本地震によって農学部がある南阿蘇村の阿蘇キャンパスなどが被災した東海大が19日、卒業式を熊本市東区の同大松前記念総合体育館で開いた。卒業を予定しながら昨年4月の本震の犠牲になった農学部生の遺族を含む約千人が参加した。

 式に先立ち、地震の全犠牲者に黙とう。山田清志学長は「尊い命が失われたが、嘆き続けるのではなく、希望高く前に進んでほしい」と式辞を述べた。

 学位証書の授与では、亡くなった学生3人のうち4年生だった脇志朋弥[しほみ]さん=当時(21)、鹿児島県南大隅町出身=にも特別学位記が贈られ、妹の麻奈好[まなみ]さん(16)が受け取った。

 農学部4年の成木翔太さん(22)は答辞で「私たちは地震で仲間を失い、恐怖と悲しみを経験し、乗り越えてきた。それができたのはたくさんの支援があったからだ」と、思い出深い最後の1年間を振り返った。

 地震では、南阿蘇村の学生村と呼ばれる学生アパートの多くが倒壊。農学部は現在、熊本市の熊本キャンパスで講義を開き、2018年度を目標に同キャンパスを併用しながら、実習を中心とした授業を阿蘇キャンパスで再開する。

 阿蘇、熊本両キャンパスの16年度の卒業生は5学部と大学院3研究科の計535人で、農学部生は234人。(隅川俊彦)

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