遺族ら参加 有識者会議 県、声踏まえ内容検討

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県が内部指針に盛り込んでいる犯罪被害者支援施策。県は「指針に盛り込んだ施策の検証をすることが条例制定の土台となる」としており、検証作業を進めている。さらに有識者会議を近く設け、議論を進める方針だ

 犯罪の被害に遭った人や家族らを支援するための条例制定に向け、県が月内にも有識者会議を設けて具体的な内容の検討を始めることが19日、複数の関係者への取材で分かった。県内の犯罪被害者遺族や支援に携わる人たちもメンバーとして参加する見通し。県は当事者の生の声を踏まえて条例案をまとめる意向で、「なるべく早く制定したい」としている。

 犯罪被害者等基本法は被害者支援を国や地方公共団体の責務としているが、県内では条例制定に至っていない。県内の犯罪被害者遺族らでつくる自助グループ「ピアサポート大分絆の会」(佐藤悦子代表)と民間支援団体「大分被害者支援センター」(理事長・三井嘉雄弁護士)が昨年8月から各議会への請願活動を始めたのを機に、条例化の機運が高まった。県議会は同9月に全会一致で請願を採択した。

 採択後、広瀬勝貞知事は大分合同新聞の取材に「被害者は理不尽な犯罪に遭って大きな痛手を受けており、救済は親身になってやらなければならない問題だ」と指摘。条例に関しては「被害者の意見を聞き、いろんな支援をやってみた問題点も明らかにしながら、対策もしっかり考えて作ることになると思う」との考えを示していた。 

 有識者会議は医師や弁護士、被害者遺族、支援団体の関係者らがメンバーとなり、議論を重ねる見通し。県は有識者の意見を踏まえて条例案を作成、県民から意見を募るなどした上で県議会に諮るとみられる。

 県は昨年2月、損害回復や心身のケアなどの支援施策を推進するため、内部指針を策定した。今月16日の県議会予算特別委員会では「指針に盛り込んだ施策の検証をしっかりとすることが条例制定の土台となる」とのスタンスを示し、県警本部と検証作業を進めるなど、課題の整理をしていると説明した。

 絆の会と被害者支援センターは「財政支援や二次被害の防止など、被害者の思いをくんだ条例にしてほしい」とし、市町村にも早期の制定を求めている。

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