60年歌い継がれたスクールソング、実は仮の校歌 京都・鴨沂高

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卒業式で最後の「スクールソング」を歌う生徒たち(1日、京都市上京区・鴨沂高)

 鴨沂高(京都市上京区)で、校歌の代わりに60年以上も歌い継がれてきた「スクールソング」が、校歌ができるまでの「仮の校歌」だったことが16日までに、同高の元校長が学校の歴史を調べて分かった。同高は新年度から正式な「校歌」にすることを決め、「これまで以上に大切にしていきたい」としている。

 同高にはこれまで校歌がなく、校内規定集や生徒手帳に、スクールソングとして「波ひかる 鴨の河原辺 陽は踊り 風もうららか」といった歌詞が記されている。入学式や卒業式の際に、校歌と同様に歌ってきたが、なぜスクールソングと呼んでいるか、教職員も生徒も「鴨沂の伝統」以上の正確な理由を知らなかった。

 同高元校長の拝師暢彦さん(71)=中京区=が退職後、過去の教職員が作成した冊子などを調べた。1948年、新制高校としてスタートした際に校歌を公募、在校生だった粂川光樹さん(明治学院大名誉教授・第54回直木賞候補作家)が作詞した現在の歌が選ばれた。しかし選考会で「校歌と呼ぶにはいまひとつ。後日、さらに良い歌ができるのを待とう」と議論され、仮の校歌「スクールソング」として採用された。その後新しい歌は作られず、現在まで定着した、という。

 これを知った同高は、職員会や同窓会で議論。「鴨沂の歌として定着しており、歌詞もメロディーも申し分ない」と正式に校歌にすることにした。教職員からは「由来が分かってすっきりした」との声が多かったという。

 今月1日に開かれた卒業式では、卒業生191人が「スクールソング斉唱」とのかけ声の中、慣れ親しんだ歌を大きな声で合唱した。3年大崎水聖さん(18)は「入学した時は、なぜ校歌じゃないのか不思議だったが、独特の文化と思い、誇りに変わっていった。私にとってはこれからもスクールソングだけど、正式な校歌になるならいい」と感慨深げだった。

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