<岩沼係長>「育ての親」応援派遣職員帰任へ

画像岩沼係長と握手する宮崎さん(左)

 昨年4月に誕生した宮城県岩沼市のマスコットキャラクター「岩沼係長」をプロデュースしてきた職員が31日、同市を離れる。東日本大震災を受け、千葉県市川市から派遣された応援職員の宮崎裕貴さん(39)。独特な存在感を放つ人気キャラクターに育った係長に目を細めつつ、「係長同様、地道にコツコツ発展してほしい」と市にエールを送る。

 市川市で中小企業支援などを担った宮崎さんが赴任したのはおととし4月。岩沼には縁もゆかりもなかったが、何らかの形で復興の役に立ちたいと手を挙げた。「まさかゆるキャラづくりをするとは思わなかった」と振り返る。

 事業が始まったのは赴任した年の夏。震災直後とは違って各自治体とも観光に力を入れ始めた時期で、マスコットが存在しないのは痛手だと考えて没頭した。公募で集まった475作品をふるいに掛け、係長を含む16作品に絞り込んだ。

 係長を除く15作品は竹駒神社を表したキツネや、名物のトンカツと白菜など。いずれも突出して有名ではなく、市を代表するキャラと言えるのか-。悩んだ末に「特徴的な観光スポットや特産品は少ないが、地道に歩むまちを擬人化した」というコンセプトの係長に白羽の矢を立てた。

 昨年4月の発表以来、コンセプト説明に心を砕いてきた。特産品などを模した他自治体のマスコットと比べ、係長ほど岩沼だと分かりづらいキャラはないからだ。愚直な説明活動は徐々に実を結び、初年度にして年賀状が1050通も届く人気者に成長。市民らが市役所まで係長グッズを買いに来るほどになった。

 「種はまくことができたと思う。係長を使ってシティーセールスをし、市民にいい街だと思わせるキャラクターに育ててほしい」と宮崎さん。成長ぶりを見に、今後も岩沼に足を運ぶつもりだ。

あなたにおすすめ